最近、中華文明の後宮を扱った作品が盛んになってきました。許された男性しか入れない女の園で繰り広げられる恋と策略。いいですよね。本作は、そう思って読むと、たしかに後宮の物語なのですが、違うんですよ、いつもと。何が違うって? それは言えないんです。一番大事なところなんですから。これはお読みになって理解いただくしかないんです。本当に。新機軸を打ち出しつつ、後宮の物語のベースはきちんと踏まえています。女の裏表はきちんと見えます。手垢がついた題材に新風を吹き込む本作。ご賞味あれ。
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