漆黒公子の御守り少女～異界の中華後宮で生き残ってみせる～

高校二年生の朔は唯一の肉親である父を亡くした。父の誕生日だった。
朔は努めて日常を過ごそうと愛自動車で商店街を抜けたはずだったのに、気が付けば石畳の路地裏に座り込んでいた。そこは古代中国に似た場所。そこで襲われた朔を助けたのは星斗一行だった。助けて貰えた理由は明確。朔は、第三公子である星斗と後宮に入る望の『御守り役』と予言された存在だったからだ。御守り役とは契約者の代わりに全ての傷を受ける者のこと。所謂、いけにえだ。
それでも、朔はその役割を受け入れた。異世界で生きていくために！