第18話 残酷なこと

変な感じがするんです。


母が亡くなって、もう居ないのに、寝起きに一階に母がいる気がしたり、今だにするんです。


母が亡くなった時、悲しすぎて泣けなかったんです。


クリニックの面談でそう話をしました。


言葉にすると、どうしても平べったいけれど、現実は生々しい感じがします。

でも、寝起きだから、少し儚い感じもします。


どうして故人が火葬されている間、見送る者は昼食などを、はしで食べなくてはいけないのでしょうか。


戻ってきて火葬場で渡されたはしは、さっき昼食時使っていたのと似ていて、どうしようもない気持ちになりました。

私は心底がっくりとしました。

すごく残酷だと感じました。

のどの辺りがひっかかるように、気分が少し悪くなりました。


そこまで深く、クリニックでは話せなかったです。








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