第15話 対話精神療法

対話によって、気付きを得たり、精神を解放に導くことを、対話精神療法というのではないかと、私は思っています。


一般的にカウンセリングと呼ばれるものに近い気もするが、私はまず精神科医からその療法を受けました。同時平行して、心理療法士からも受けていました。


そんな療法と出合い、私は知らなければ良かったと思ったことは、以前より、私は自分の感性が他人と違うとよくわかったことだと思います。


心療家が優しい気持ちで患者と接したら、どうなるでしょう。

たぶん、心療家はおかしな心理状態におちいるんじゃないかと思います。


だから、相手がどんな心療家であっても、相手の心は引き締まっているのは、対面すればすぐにその相手の気で感じとれるのです。


いくら親身そうでも、いくら傷つけずソフトな扱いでも、いくら気さくに接してくれても。


全部わかってしまうのです。対面してしまえば。


私は前主治医にある診察で、そのあなたの感受性では人生の裏表も見えて、ある意味達観してしまうところがある。

ふつう見聞きしなくていいことからも色々なことがわかって、すごくしんどいはず。と言われました。


その言葉は私の長い年月の苦しみを私に代わっておしえてもらえた気がしました。


ひとによりけりだと思うけれど、私には結構つらい作業でもあります。


今は新しい医療者の方とやりとりが始まったばかりです。


慕った主治医も、苦しいとまれに会いたくなるが、私は薄情なので、そのうち思い出さなくなるのでしょう。


でも一年近くも毎週毎週話したあの空間はうすぼんやりと、死ぬまで忘れることはないと思います。


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