概要
幽霊企業を装うテロ支援組織、プリンチップ社の崩壊から三年――その兵器とネットワークの一部を引き継いだ残党は中米へと落ち延び、当地の麻薬カルテルと結託、世界に新たな混乱をもたらしていた。メキシコ軍に所属する特甲児童の少女、リアンはCIAのパトリックと共にカルテルと激しい戦いを繰り広げながら、その背後に蠢くプリンチップ社の亡霊を追い詰めていく。
だがある時、リアンの前に彼女の隠された過去を知る人物が現れ――。
※第二回冲方塾最終選考落ち
※冲方丁『オイレン・シュピーゲル』『スプライト・シュピーゲル』『テスタメント・シュピーゲル』の二次創作ですが、原作未読でも問題のない内容となっております(原作既読だとニヤリとできる要素がある、くらいの塩梅)
※原作に関する致命的なネタバレも含まれていません
だがある時、リアンの前に彼女の隠された過去を知る人物が現れ――。
※第二回冲方塾最終選考落ち
※冲方丁『オイレン・シュピーゲル』『スプライト・シュピーゲル』『テスタメント・シュピーゲル』の二次創作ですが、原作未読でも問題のない内容となっております(原作既読だとニヤリとできる要素がある、くらいの塩梅)
※原作に関する致命的なネタバレも含まれていません
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!的確/硬質/美しい日本語により紡ぎ出されるミリタリーアクションの金字塔
まず圧倒されるのが、銃火器の知識に裏打ちされた迫力の戦闘シーン。
まず「急襲作戦」で度肝を抜かれ、「最終試験」では単なるドンパチだけではないよとばかりに、その頭脳戦に驚かされる。クライマックスとなる「正しい決断」以降は、まさに息をもつかせぬ展開。
さらにメキシコの内情――蔓延(はびこ)る麻薬/軍・警察の腐敗/麻薬カルテルの暴力性――、主人公リアンの揺れる心情、パトリックの男の色気、これらの描写もすばらしい。
特に、英語とスペイン語の両方を駆使したクランチ文体特有のルビ使いは、読んで小気味いいと感じた。