概要
炎上寸前だった男が、逆上を求めて古事記の神話と現実との間を彷徨う物語。
「俺」の人生を嘆く男が、逆上を求めて初めての単独登山を試みる。ところが時空のねじれに迷い込んで、過去の断片的な思い出(原風景)にその都度翻弄されるなか、古事記の神話に登場するアメノウズメと、高層建築キャバクラで出会う。一緒にバスで逆上行きを目指す途上で、いくたびかの時空のねじれに遭遇し、そこで同じく逆上を望みながらも長らく神話の狭間で彷徨っていた、ホムチワケに出会う。因幡の白うさぎ、ヤマタノオロチなど、主人公の保育園や小学時代に演じた劇が、実際の神話の時空とでシンクロしながら、話はバスの到着した出雲を舞台に進んでいく。ストーリーは「俺」目線だが、ホムチワケ(言葉の出ないホムチワケ伝承をもとに始まる)がこのストーリー展開の中心的存在となる。主な登場人物は、スサノオ、オオナムチ、出雲の阿国、葛
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