ファンタジー区分

1.ハイファンタジーとローファンタジー

 まずはファンタジーの基本的構造から定義していきます。

 ファンタジー。辞書で引くと「空想・幻想」とあります。小説やゲームなどで用いられている意味としては、「空想上の」辺りが妥当でしょうか。

 そう。別に異世界じゃなくてもどこだっていいのです。超能力バトルだろうが学校がロボに変形しようが、現実にあり得ないけど空想したらこうなった。これがファンタジーです。

 で、ファンタジーの中でもいくつか種類があります。簡単に見ていきます。


・ハイファンタジー

 所謂「異世界ファンタジー」と言われるのがこれ。今ここでない世界の物語です。これもわけると色々あるのですが、有名なRPGゲームや最近流行りの転生物や召喚物なんかも全部こちら。「剣と魔法の世界」なんてファンタジーの王道ですよね。

 これが更にエピック、ヒロイック、歴史などにわけられるのですが、それはまた後日。

 このハイファンタジーを書くに当たっては、世界観とか考えないといけないことが山のようにあります。魔法があるのか、政治体制は王政なのか、宗教はいくつあるのか、などなど。また、倫理観も勿論違って当然ですし、言葉についても同様です。

 古代言語、なんて出すのなら、語族やら系統やらまとめてみたくなりますし←

 日本を例に書き出してみましょう。


 国名 日本

 人口 1億(世界の◯%)

 宗教 無宗教 キリスト教 神道 他

 言語 日本語(語族不明)

 文化レベル 先進国

 就学 6歳~15歳までは義務で全国民。それ以上は希望者のみ

 よって識字率は100%

 政治体制 民主主義

 成人 20歳

 平均寿命 80代

 民族 大和民族(大多数) アイヌ民族(北方に少数)


 リスト化できないことも含めてまだまだありそうです。国土とか、異世界に付き物の戦争やらあれば防衛とか、身分制度とか。

 物語に関係なくとも、決めておくとキャラクターに深みが出ると思います。このキャラはこの国出身だからこういう考え方だ、このキャラはこの二つのハーフだからきっとこう動くだろう、とか。

 意外とハイファンタジーは説明することも多く、敷居は決して低くないのです。


・ローファンタジー

 対してローファンタジー。これは、今かの世界にあり得ないことが起きた、と言う物語です。

 宇宙人がきたり、超能力が使えるようになったり。これも全てローファンタジー。

 ハイファンタジーとの違いは、舞台が現代である、と言うことです。

 別に日本じゃなくてアメリカでもインドでも南極でもいいんです。

 馴染みのあるものなら、仮面ライダーやら戦隊ものもローファンタジーです。変身して敵組織と戦うって、ファンタジー(あり得ない)でしょう。

 この中でもいくつかわけられますね。魔法とか異能バトルなんかをよく見ますが、これはエブリディマジック。この他、オカルトなんかも含まれます。

 漫画によく見られる手法で、幽遊白書、らんま1/2なんかが有名ですね。セーラームーンもここに入ります。ラノベならシャナやインデックスなんかがありますね。


・SF

 サイエンスフィクションについては、上記二つと別枠だと言う説が有力です。

 でも、個人的にはどちらかに含まれるような気がします。

 ドラえもんはローファンタジーだし、ハルヒもローファンタジー。ヤマトやガンダムは未来すぎて世界が違うのでハイファンタジーだし、マクロスもハイファンタジー。

 近い未来あり得るだろう機械を使った物語なら納得です。


 次回はエピックファンタジーとヒロイックファンタジーについてです。

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