18)異世界FTにおける絶対必要な要素

 連日更新目指してサクサク書きたいことを書き散らしていきます。

 さて、世界観の王道。というか、そもそも「世界観」って何でしょう。Wikiで見てみると、「(文学作品において)フィクションの中での世界の設定の類を指すためにしばしば用いられる」とあります。ということで、この場では「世界観」=「異世界ファンタジーで舞台となる世界の設定」ということで定義して話を続けようと思います。


 ヒロイックファンタジーって、別名「剣と魔法の物語」ともいわれるようです。もちろん、剣が刀や長刀、トンファー等のアジアンテイストな物でもいいですし、魔法が妖術やまやかし、なんて和風テイストでも構わないと思います。つまり、「武器」があって「不思議な力」がある、そして「科学」というものは存在しない(してもごくわずか」である物語、ということになるかと思います。わかりやすく「剣」と「魔法」としましょう。

「剣」。すなわち、「戦う力」です。ということは、「戦う人」がいるわけです。ということは、「敵」がいるはずです。その敵とは何か。人でもいいし、別の何かでもいい。なぜ戦うのか、その理由も必要です。

 そして「魔法」。言い換えれば「摩訶不思議な力」であり、これが存在するだけでもファンタジーです。どのレベルで生活に浸透しているのか、もしくは一般人にはまったく扱えないのか。それは戦う力たりえるのか、どうなのか。

 キリがありません。多種多様な物語がある中で、分類別になんかできっこありませんって。

 ただ、ここの定義は別として、「科学」についてはどうでしょうか。

 剣と魔法の世界における魔法と徒歩以外の移動手段って、「空を飛ぶ」とか「馬車」じゃないですか。特に町から町へと移動する行商人は「キャラバン」として荷物をば者へ載せて、護衛を連れて移動する、なんて、よく見る表現のような気がします。少なくとも、「車」「飛行機」なんて出て来ません(飛空艇とか出てくることはありますが)。

 また、魔法が生活に密接している世界になれば、料理のために火を起こすことすら魔法を使う訳で、そこに科学の介入余地はありません。

(魔法が使えなければコンロとかあるのかもしれませんが。そういえばかまどで料理する世界はどうやって火を起こしているのでしょうか)

 一部の人しか魔法が使えない、となるとまた話は変わってきます。ですが、その力を一般に浸透できない程度の研究(科学力)で飛行機等の開発はやはり難しいのではないでしょうか。現代社会の超能力と違って、世界中に公認されている能力ですから。

 また、魔法という力があるが故に、現代社会の科学とは違った進化を遂げていることも考えられます。それこそ電話の代わりにテレパシーのように会話ができるとか、車の代わりに移動できる移動魔方陣とか。


 ただし、「科学」と「化学」は別物です。化学は生活と密接なかかわりがあります。

 誰もが全ての魔法を使えるなんて設定はまず見かけたことはありませんし、魔法を際限なく使える、という設定もあまり見受けられません(あったらすみません)。

 そして、科学力が現代社会より未発展ということは、衛生環境も現代日本に比べたらよくないはずです。ですから、勿論病気や怪我はありえます。

 どこに行っても必ず回復魔法が使える人がいるのなら、薬は必要ないでしょう。でも、森の奥や旅の途中、または回復魔法が希少なものだったら。どうしたって薬の力は必要になります。また、「毒」という知識も薬等の知識から派生して生まれると思いますので、化学というのは(化学という名前でなくとも)世界に必須の技術であると考えられます。

 もちろん、化学だって魔法という力がある世界ですから、現代の薬とは違いますし、切断された腕だって薬だけで治すことができる、なんて妙薬がある場合もあります。それがその世界における化学なのです。


 というわけで、ヒロイックファンタジーの世界における王道(というか常識)としては、「科学」は現代よりも未発達、「化学」は存在する、といった所でしょうか。

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