9.転移物はチートできないのか
前回は召喚物のチートはある意味仕方がない、という結論になったかと思います(暴論)。
では、転移物。こちらはどうでしょうか、というのが今回の題材です。
こちらの世界から異世界へと「誰の意思も介入せずに」「事故で」移動した場合を転移と呼びます。
誰の意思も介入していない、つまりは神も魔王も全てから見てのイレギュラーな存在となるわけです。
でも、身体や意思は転移前の主人公と同じ。
さて。今現在の自分自身の能力で、異世界チートできるのでしょうか。
結論から言えば、できます。
例えば異世界の重力が地球の20分の1だとして、今より身体能力が相対的に引き上げられることもあるでしょう。
住人が全員非力で、主人公がか弱い女の子であっても軽く倒せるような人種しかいない場合もあるでしょう。
つまり、その世界の設定によってはいくらでもチートできるのです。
怪力だけではなく、例えば頭脳を使ってチートでもいいのです。
以前書籍化された作品に、魔法陣=数式(方程式)で、その世界には算術がまったくなかった、という設定を見たことがあります。
その内容はともかく、中学生程度の数学知識で膨大な魔法陣を書けるのなら、それは確かに異世界らしいチート能力となるのではないでしょうか。
つまりは、転移物なら世界観を作る時に工夫をすればいいのです。
ですが、それには落とし穴もあります。その落とし穴については、また次回。
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