13.ローファンタジーの王道について
王道もの。色々な定説があるかと思いますが、そのジャンルにおける「お約束」を踏破した物語、と定義したいと思います。
その定義で言えば、異世界転移物であれば主人公は異世界に勇者として召喚され、剣と魔法の世界で魔王を倒す物語ですし、学園ラブコメであれば主人公は幼馴染や学園のアイドル達に囲まれるハーレム物なんかが最近の王道でしょうか。
そうです。どのようなジャンルであってもある程度「お約束」というものは存在しますし、たとえミステリーやサスペンスであっても「人殺しとなんか一緒にいられるか!」なんて言い捨てて部屋に閉じこもったキャラクターが次の犠牲者に、なんていうのもお約束です。
では、ローファンタジーにおけるお約束とはどのようなものがあるでしょうか。
ローファンタジーに限らず、「主人公は特別」と言う不文律があるように思います。異世界であればチートも持っていたり勇者だったり、主人公にはその物語において特別な何かを持っています。その特別さこそが主人公たる理由となるのです。
では、ローファンタジーのお約束とは何でしょうか。
一口にローファンタジーと言っても、そもそもどこにファンタジー要素を入れるかによってお約束もかわってきます。
なので、以下の分類別に検証していきたいと思います。
1.主人公がファンタジー
2.周囲がファンタジー
3.突如世界がファンタジー
詳しい解説はまた次回以降として、今回はこの分類について説明していきます。
物語はファンタジーに限らず「主人公」と「その他」にわかれます。ヒロインであってもキーパーソンであっても、主人公でなければその他となります。
その上で、キャラクターを取り巻く「環境」があります。異世界ファンタジーとは環境が初めからファンタジーな物語ですね。
ローファンタジーの定義としては、環境が現実世界であることです。ですが、突如隕石が降ってきて地球外生命体と戦うことになったり、異次元の扉が開いて学校が魔物に占拠されたり、環境がファンタジーになったという物語も多数あります。そして、それはローファンタジーとして成り立っているのも事実です。
そういった訳で、今回は主人公を基本としたキャラクター、環境の二つにわけて考えていきます。
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