概要
真田幸村は大坂の陣で散る。華々しい舞台の裏に、愚将と呼ばれた男がいた
坂崎直盛は、裏切り者のレッテルを貼られた愚将である。
時は1615年5月。
大坂城の千姫を助けたら結婚を許すと言われ、その褒美欲しさに小勢を連れて大坂城へ乗り込むのであった。
※2017/12/13更新 大幅加筆して長編に再構成してあります。
主な登場人物
・坂崎直盛 岩見津和野藩の大名
・柳生宗矩 将軍の剣術指南役
・小野寺義道 元出羽国の大名、現在は坂崎家臣
時は1615年5月。
大坂城の千姫を助けたら結婚を許すと言われ、その褒美欲しさに小勢を連れて大坂城へ乗り込むのであった。
※2017/12/13更新 大幅加筆して長編に再構成してあります。
主な登場人物
・坂崎直盛 岩見津和野藩の大名
・柳生宗矩 将軍の剣術指南役
・小野寺義道 元出羽国の大名、現在は坂崎家臣
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!豊臣滅亡後、戦なき世で旧き武人は己を貫く。
燃え盛る大坂城から、千姫を救出した者には、姫との婚姻を許す。
裏切り者の悪評高い武将・坂崎が名乗りを上げ、少数で城へと乗り込む。
徳川家康の孫、徳川秀忠の娘で、豊臣秀頼に嫁いだ千姫。
千姫を描いた小説を読んだことがあるので、坂崎事件は知っています。
しかし。
坂崎直盛という人物に、これほど複雑な過去があるとは知らなかった。
考えてみれば当たり前の話ですが、関ヶ原よりも前から、彼には彼の人生、戦いの歴史があるのです。
直情的で戦好き、他人からは蛮勇に見えるかもしれません。
豊臣家が滅び、武士がこれから官僚化していく時代には、合わない人物だったでしょう。
でも坂崎本人は、己が正しいと思うこと…続きを読む - ★★★ Excellent!!!泰平の世の前夜、戦国乱世を体現していた男の戦い
大坂夏の陣で活躍した武将・坂崎直盛が、大坂の陣でどのような活躍をしたか、から、江戸初期のある時までどう生きていたか、までをつづった物語です。
武人であり武人でしかない男坂崎。
タイトルに『愚将』とありますが、この男、けして馬鹿ではない。
しかし、時代の移り変わりの波に乗ることをよしとしない。
自分の武人としてのプライドを守ることを至上として、けして膝を折らない。
その生きざまはまさに漢と書いてをとこと読む!
これが戦国武将の生き残りだ、と思って歓喜に震えながら読み進めさせていただきました。
すべてのひとが素直に平和を受け入れたわけじゃないんだよな。乱世にしか生きられない人間…続きを読む