Flager 旗振りかざし、いざ立て乙女

第1話 プロローグ

私は、早乙女璃子。

突然だけど、私はゲーマーである。そして今日は、私にとって記念すべき一日だ。何を隠そう、私の手元に念願のVRMMO『エターナル・スフィア・オンライン』通称ESOが届いた日だからだ。

ああ、これほど待ち焦がれた日はない!!今日という日をどれ程待ち焦がれたかは、原稿用紙100枚でも足りないほどだ。……まぁ、それは置いておこう。早速プレイしたいんだ、さっきからゲームが私を呼んでいる!!

『アカウント承認、ログイン開始』

『エターナル・スフィア・オンラインへようこそ。』

『プレイヤーデータの作成を開始します。サポートAIの指示に従って、データを作成して下さい。』

目の前には真っ白な空間。

そこに、様々なウインドウが表示されていく。

『プレイヤーネームを登録して下さい。』

「それじゃ…」

『アバターモデルは、現実の身体をモデルとします。修正を加えますか？』

「あ～、髪の色を紅色にして、瞳の色も同じ色にして。」

流石に、リアルのままだと身バレするかも…。多少弄れば問題ないよね!!

『種族を選んで下さい。各種族ごとに、ステータスに補正が働き、得意不得意が発生します。また、種族によってはゲーム開始後に、固有スキルを獲得できます。』

ざっと表示されたのは六種族。普人族、小人族、森人族、獣人族、妖魔族、そして鉱人族。ちなみにステータスは、一般的には表示されないらしい。冒険者ギルドのカウンターで有料で表示してもらう事が可能なのだそうだ。

「うわぁ、どれにしよう…。あ、普人族からは派生なんてものもあるんだね。う～ん、ハーフエルフなんてのも面白そうかな!!」

アバターモデルに種族を投影してみると、耳が少し尖った様だ。

『クラスを選んで下さい。なお、ランダムを選んだ場合、３回まで選び直しが可能です。また、課金によりランダムの選び直しの回数を増やすことも可能です。』

表示されているのは前衛職やら後衛職、生産職や支援職といったものから、遊び人やギャンブラーといったネタ(？)職まで…。

でも、面白そうだからランダムに行ってみたい気も…。

「課金は無しで、ランダムを選択します。」

やってしまった。1回目の結果は、剣士。うん、何の面白味もないね。それじゃ、2回目…。うわぁ、漁師だって。流石に生産職でも、漁師はちょっと…。最後の一回に全てを賭ける!!

「え～と、Flager？旗持ちって事かな？」

なんだろう、色々判別し辛いクラスを引き当てたみたい。けれど、無情にもサポートAIは進めていく。

『スキルを10個選んで下さい。なお、ゲーム内で11個目以降のスキルを入手した場合、メニュー画面から付け替えが可能です。スキルの熟練度は、メインに設定されている10個のスキルにのみ、加算されます。』

「え～と、これとこれと………」

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『以上でプレイヤーデータの登録を終わります。』

『チュートリアルは、始まりの街の冒険者ギルドで受けることが可能です。』

『それでは、アリア様、良き冒険を!!』

こうして私【アリア】は、初めてのVRMMOに踏み出した。

プレイヤーデータ

name　アリア

性別　女性

種族　半森人族

class Flager

skill

【槍術】【棒術】【召喚術】【錬金術】【鑑定】【MP強化】【Atk上昇】【End上昇】【ＨP強化】【召喚獣強化】

sub

【森の導き】

所持SP　０ポイント

ステータス

ＨP Ｃ－

MP Ｂ－

Atk Ｄ＋

Int Ｂ－

End Ｃ

Tec Ｃ

Spd Ｂ－

Luc Ｃ

『ゲーム開始後、固有スキル【森の導き】が解放されます。』