第29話 イベント1日目3
東門を出たら、そこは地獄……という訳では無く、一方的な子鬼軍の殲滅が行われていました。
うん、子鬼というかゴブリンにしてみれば、阿鼻叫喚の地獄ですね。近付けばプレイヤー達にバッサリと薙ぎ払われ、遠ければ街を囲う外壁の上に陣取る魔法職や弓職の格好の的とばかりに攻撃されていきます。
「ポイントォォォ、ゲットォォォ!!」
「ゴブリン死すべし、慈悲は無い!!」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ……」
「バックレツッ、バックレツッ、ランランラーン♬」
戦場の空気というヤツなのでしょうか、いつも以上にハイテンションでアグレッシブな壊れ方をしているプレイヤーさん達が多いようです!!
これに混ざるのかと思うと、薄ら寒い物も感じますが……、あっ、ネーラも怯えてます。そうだよね~、怖いよね~。
でも、ポイントをゲットしてイベント報酬を得るためには、戦うしか無いのです!!
「ネーラ、ガルム、少しアレだけど…頑張ろう!!」
「…キュワ!!」
「グルァ」
では、出陣です!!
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私達が戦闘を始めてから、数時間後といった所でしょうか。
子鬼軍が突如として退いていきました。…まぁ、どちらかと言えば、戦略的撤退ではなくビビって潰走したといった感じでしたけれど。
今回の戦闘で、私が入手できたのは538Pでした。これは、私とネーラ、ガルムの合算ですね。ちなみに、この中ではダントツでガルムがMVPですね。戦場を縦横無尽に駆け回り、爪や噛み付きでアッサリとゴブリンを倒していきました。
この攻撃力、流石は王種といった所でしょうか!!
意外な健闘を見せたのがネーラです。
ガルムと違い、私と一緒に戦っていたのですが……、やっぱり地の利というのは脅威ですね。
戦場が草原なのを良いことに、ゴブリンを蔦で絡めて行動不能にして、エネルギーを吸い取っていました。なによりエゲツないのは、必ず2~3体は常に保持していて、多少消耗するとエネルギー補給するためのタンク扱いしていたことです。
あんなに愛嬌たっぷりの可愛い子なのに………、ネーラ、恐ろしい子!!
そして、残念ながらワーストワンは私です…。
うう、結構頑張って戦ったのにぃ~。
だって私、支援職ですよ!!火力が無いのは必然なんです!!そして、周りのプレイヤーさん達の攻撃範囲が広すぎて、私が攻撃する前にゴブリンさんが消えてしまうのですよ!!
よって、私は悪くないのです!!
証明終了、だから呆れた目で私を見ないで下さい、ガルムさん!!そして、慰めてくれているネーラの優しさが心に染みて…寧ろ痛いですorz
そんなこんなで、1回目の子鬼軍の攻撃を私達は余裕綽々で乗り越えたのでしたまる
追記
作者引っ越しにつき、しばらく更新を停止致します。
更新再開は3月13日(月曜)を予定しております。
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