第13話 始まりの街を散策しよう2
それでは次の所に行ってみましょう!!
なんか、ガロウさんのお店から話し声が聞こえてくるけど、私以外のお客さん居たっけ?
まぁ、気にせずに行きましょう。……と言っても、何処に行くか決めてないんですけどね~。
こんな時は……【地図作製】で入手した地図を使いましょう!!
………ふむふむ、街の中央が冒険者ギルドや領主の館と言った行政系、そこから四方に大通りが走っていてその周囲が商店街ですか。特に西側には錬金術師の工房やら鍛治師の鍛冶場が集まっていると…。
これは、西側に行ってみるしかないでしょう!!
初の【錬金術】を使ってみるのです!!
というわけで、早速やって参りました始まりの街・西区です!!
何というか、夜なのにまだまだ明るいですね~。
そして、あちこちからいろんな音が聞こえてきています!!やっぱり、鍛冶とかは大変なのでしょうか?
とりあえずここら辺に……ありました、複合型の生産施設です!!
ここでなら、【錬金術】を使っての生産もできますね。さて、入りましょうか!!
「いらっしゃいませ、当施設へようこそ。」
「あ、どうも。【錬金術】をやりにきたのですけど…。」
「畏まりました。当施設の説明は必要ですか?」
「初めてなので、お願いします!!」
中に入ってみると中央に大きなカウンターがあり、眼鏡を掛けたクールビューティーな女性がいらっしゃいました。カウンターの両脇の壁には、二つの扉がありますね。
「当施設は時間制です。一時間毎に100ギル、5時間で400ギル頂きます。また、お客様次第にはなりますが、生産に不安がある方は指導者を雇い指導してもらうことも可能です。なお、指導者を雇う場合は一回につき1000ギル頂きます。いかがなさいますか?」
現在の所持金は、初期所有金額の5000ギルとギルドの薬草採取依頼の達成報酬の400ギルだから、5400ギル。
うん、余裕はあるからここは指導者を雇おう!!
これは無駄遣いじゃなくて、未来への投資だよ!!
「えっと、指導者付で3時間お願いします。」
「畏まりました。もし出るのが遅くなった場合は、延長料として一時間毎に150ギルずつ頂くことになりますので、くれぐれもご注意下さい。それでは、料金は1300ギル頂きます。……確認致しました。右手奥の扉から生産場にお入り下さい。作業場へは、中の者がご案内します。」
それでは、頑張って生産に勤しみましょう!!
扉を開けて中に入ります。
案内の方がいらっしゃる筈なのですが……?
居ませんね、待ってればよろしいのでしょうか?
ツンツン…。
待っているのに、人が来ません…。
ツンツン…ツンツン…。
ああもう、ただでさえ大事な時間が無くなっていくのに、いったい誰ですか!!
足下を見てみると、蒼い毛色のリス?っぽい生き物がいました、ナニコレカワイイ!!
ハッ、もしかしてこの子が受付嬢さんのおっしゃっていた案内役さんでしょうか?
「あの、貴方が案内役さんですか?」
「キュル!!」
首を上下に動かすのは、肯定と見做します!!
その直後、リスさんは颯爽と歩き始めました。時折振り返って、着いてきてるかの確認もしてくれます!!
なんて可愛いんでしょう!!
そうこうしている内に、個室の前に辿り着きました。
ここが錬金術の作業場なのでしょうか?
では、早速中に入って【錬金術】を始めましょう!!
「な~にを今までノンビリやってるんだい!!
時間は有限なんだよ、シャッキリしなぁ!!」
私の修行は、どうやらハードモードで行われる運命にあるようです……。
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