第25話 初イベントに参加しよう

さてさて、アレクさん達からボス情報を入手して一週間が経ちました。あ、もちろん現実時間です。ゲーム内時間だと三週間ですね~。

できれば、もう少し早くボスを覗きに行きたかったんですけれど……。

あの後、ギルドに薬草を卸に行った際にプラフタさんとバリドさんに捕まってしまい…。始まったのは、実践的指導という名の地獄でした。うう、いったい何の恨みがあるというのですか!!

……お蔭様で、【召喚術】と【旗槍術】のスキルレベルはグンッと上昇しましたけれど。ええ、【召喚術】はスキルレベルがカンスト致しましたし、【旗槍術】もバリドさん曰く「中級者駆け出しって所だな」らしいです。……褒められてるのかビミョーな感じですね、まったく!!

ちなみに、【召喚術】がカンストした結果、スキル進化とスキル派生なるものが出現しました。現在、この2つのどちらを選択するか悩んでおります。プラフタさんに相談した所、

「そうねぇ、より深みを選ぶなら進化を、より手段の幅広さを求めるなら派生をって所ね。」

「ちなみにプラフタさんはどっちなんですか?」

「あら、冒険者のスキル詮索はマナー違反よ。……って言いたいところだけと、私は召喚師。それも、自慢じゃないけど高位の召喚師よ。両方にに決まってるじゃない(ニコッ」

「…………(アゼン」

詰まるところ、悩むくらいなら両方取っちゃえば良いじゃないという訳らしく…。詳しく聞いてみると、派生もしくは進化させた元のスキルは上書きされ、再度そのスキルの取得が可能らしいです。【召喚術】で言えば、【中位召喚術】に進化させた後【召喚術】を再取得して両方を装備し、スキルを使っていく事でスキル育成が可能だとか。ちなみにデメリットとしては、より高位のスキルの育成が遅くなるそうです。

う~ん、そういう事なら両方取得に向けて頑張っちゃおうか……。でも、私本職は召喚師じゃないし、むしろフラッガーだし。………ううん、どうしましょう。

ちなみに、【旗槍術】は今がやっと折り返しだそうです。スキルLv30で折り返しって、カンストはLv60って事ですか。……此方も道のりが長いですね………。

あ、【召喚術】はスキルLv30でカンストでした。カンスト時、突然ファンファーレが鳴り響いたので、思わずビクッとしたのは内緒です。まぁ、その瞬間にプラフタ師匠の召喚獣(名前はリーリ。背中に羽根のついた猫さんです!!)にジャンピング肉球キックをして頂いたのは良い思い出です。…いやホントに、こうプニッと柔らかくて気持ちよかったんですよ、その後盛大に吹っ飛びましたけどね!!

うじうじ悩んでいても仕方ありません!!

最悪、もう一度師匠達に頼み込んで、地獄の特訓をやれば…やれば…やるの?本当に?

いえ、やれば良いんです!!と言うわけで、ぱぱっと決めてしまいましょう。…ドーチーラーニシヨウカナ……。

『スキル派生が選択されました。【召喚術】は派生スキル【召喚術:纏】に派生しました。』

早速、【鑑定】してみましょう!!


【召喚術:纏】Lv1

召喚獣を呼び出し、戦闘に参加させる事ができる。

一定条件を満たした召喚獣の力を借り受けて戦う事ができる。

召喚可能枠(1/3)

アクティブスキル

〈初級召喚〉〈眷属召喚〉〈部分纏装・武器〉


フムフム、概ね元の【召喚術】のままですね。

新しく加わったアクティブスキルに関わるのが、一定条件というヤツですね。これは、早めに確認しておかないといけないです。スキルレベルが上がっていけば、他の部位にも及んでいく感じなのでしょうね、この〈部位纏装〉というアクティブスキルは。それもとても楽しみです。

さてと、後はもう一度【召喚術】を取り直すかどうかですが……。う~ん、でも内容がほぼ被りのスキルを使うのはなぁ…。メインスキル枠も圧迫しちゃうし…。でも、ソロでやっていく以上、召喚したモンスター達が私のパーティーメンバー代わりになってくれている訳で、パーティーメンバーも強化していかないと何処かで詰まっちゃうだろうし…。

……ホントにどうしよう……


『間もなく、大規模イベント【子鬼軍の侵攻】が発生致します。参加される方は、始まりの街中央広場、冒険者ギルド前の石碑にまでお集まり下さい。繰り返します。………』


あ、近々行われると言われていた初イベですね!!

とりあえず、【召喚術】問題は棚上げしてイベントに参加しに行きましょう!!

冒険者ギルド前へ、レッツゴーなのです!!



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る