概要
ロボットしか出ない設定で、生命について書きました
ドロッパーは、惑星ホッフェントリッヒ資源調査における下位のサブシステムである。現在、直属の上位システムであるボーリングに、論理システムの異常が発生したため、作業進捗に遅れが発生中。
「ロボットにも基本的人権がある。従って、労働は一日八時間に限定するべきだ。私は断固闘争する」
「……作業しようよ」
ドロッパーは、より上位のシステムに対応を促すべく、資源調査惑星の砂漠を片道6000キロ徒歩で旅することにした。広域通信網の必要性を強く感じながら。
「ロボットにも基本的人権がある。従って、労働は一日八時間に限定するべきだ。私は断固闘争する」
「……作業しようよ」
ドロッパーは、より上位のシステムに対応を促すべく、資源調査惑星の砂漠を片道6000キロ徒歩で旅することにした。広域通信網の必要性を強く感じながら。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!早く作業をしたい部下ロボットと、面倒臭い上司ロボットのポンコツ生命論
機械仕掛けのシステムは大抵、生まれもって用途が定められている。
人類のように、個体間の構造に大差のない同一種と異なり、その性能や発展性にも極端な差異がある。
故に、システム間の上下関係は権限の如何に関わらず、用途上の上流・下流という(基本的に)固定された位置関係を持ち、これは人類の定めた身分やカーストより幾らか客観的かつ普遍的であり、理屈としても通しやすいものとなる。道理だ。
なので、部下(サブシステム)たる主人公は、上司(基幹システム)の論理異常を正すために、うまいこと丸め込まないといけない。
まぁ別に、人類社会でもやってることは同じなのだけど。
面倒臭い思想にかぶれて論理エラーを起…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ロボットだって仕事を休みたくなる日もある。
もちろん生命について、あるいは資源調査についての話でもあるのだけれど、タイトルで怯えた君に伝えておきたいことは、純然たる、そして上質のコメディであるということである。
ロボットたちの思索を眺めて、一瞬納得しかけたり、ちょっと同情したり、お前けっこうちゃっかり美味しいところ持ってってない、とにんまりしたりするという、そういう安全な話である。
宇宙旅行に危険がつきものだった時代はもう終わった。安心して一緒に微笑みを浮かべよう。
余談:
「しまいにはクオリア論からすら離れ、否定しようもない単なる道徳論や常識を語ることで科学者としての権威を高めることに終始する有様だ!」
だれのこ…続きを読む