枡本　実樹

　双子の姉を喪った友人の舞と、一緒に墓参りに来た明菜たち。 　憔悴しきった一年前と違ってすっかり元気を取り戻した舞に安堵を覚える一方で、素直に喜べない自分がいた。 　夏空の下で自…

「自由とは、どんな味がするんだろうね？」 領土侵攻における、ある家族の話。

「私、恵一くんのことが大好きだよ、大人になったらお嫁さんにしてね……」 放課後の夕暮れに、微笑みながら彼女はそう言ってくれた。 僕、香月恵一（かつきけいいち）は幼馴染みの二宮藍…

私、小学四年生の花井香菜（はないかな）と一つ年上の紗菜（さな）は双子と見紛う程で、近所でも評判の美人姉妹だ、だけどその評判の殆どは姉の紗菜のお陰だ。私には誰にも言えない恋の秘密が…

年の瀬が迫ったある日、北海道に帰省していた智也は荒野にポツンと立つ稲荷像を見つける　そこで出会ったのは、神主やお参りに来た人々をずっと待っている九尾の狐だった　ヤマの物語（htt…

結婚を控えた私。でもキャリアを捨てるつもりはない。毎日仕事に明け暮れていると、婚約者の三留からは「結婚する気あるのか」。結婚する気はある。でもこっちは忙しくてそれどころじゃないの…

〜ストーリー〜 生物研究員としての経歴を持つ主人公はある1匹の化け物を生み出した。 その化け物を主人公は娘と呼び、化け物は主人公をパパと呼び合う。

　デート中に、僕のオンボロ車が故障。 　新しいエンジンに乗せ換えてみました。

男友達の優一はどういうわけか私のことを好きになってしまった。彼は顔をあわせれば私に愛の告白をしてきて、その度に私は断る。そんなことをもう七年続けてきた。こんなことを続けていて、い…

人より明るい髪にコンプレックスを持つ遊佐。ある時クラスメイトの跳躍を見て──。

「あなたは、妻として、病めるときも健やかなるときも、喜びのときも、悲しみのときも富めるときも、貧しきときも、夫を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くし、時…

ウイルスパンデミックで不要不急の外出が制限された街。元大学生の俺は、フードデリバリーのバイトをしていた。 運ぶのは注文のあった弁当類。そして秘密の『ドリンク』だ。 非日常だった…

赤ずきんはおかあさんから森の向こうにいるおばあちゃんにお使いを頼まれました。 そして森を進んでいると、黒い毛皮の狼と出会いました。

それは時をかける、いとしさの想い。

その日に尽くしていた仕事を失った私、偶然に見つけた喫茶店で生涯忘れることのない、一杯の珈琲に出会った。

中学１年生の主人公。三年かけた夢のために彼がすべきこととは・・・。

夢の中。真夜中の線路を歩いていたあなたは、天まで届くエレベーターを発見する。興味本位で乗ってみるも、それは無限に続く墜落事件の始まりで……。 夢の中で見る夢は、真実を置き去りにし…

僕の可愛い婚約者が何かを企んでいる。 やれやれ今度はいったいどんな悪戯を思いついたのやら。 それを僕はビクビクしながらも心のどこかで楽しみにしているのです。 彼女が回りくどく何…

ぼくが乗ったバスに犬がのっていた。 ぼくは、犬が苦手。 でもでも、ぼくは、その犬が盲導犬だということを知っていた。

夜の路地裏。そこに隠された不思議な秘密とは。

　※少し修正しました！ごめんなさい！ 　神崎心は、クラスメイトで仲の良い男子、赤崎悟の事を好きな他のクラスの戸倉美優に交際への協力を頼まれる。 　しかし、協力をしているうちに…

魔女は犯人を探しだし未来を見つめ問題を修正する。 それはほんの少しの世界への介入。

誰からも顧みられることのない桜の木であるわたしに、初めて「綺麗」だと言ってくれた人がいた。 彼が卒業するまでの一年間は、わたしの生涯で最も優しく最も苦い一年だった。 わたしが命…

グループホームでぼくは岩橋さんとであった。 なぜか初めてあった気がしなかった。 「ぼくはあなたと友達でした」ぼくの言葉を操っているのは何なんだろう。

長い自粛生活でリアル社会とネット社会の交流を見直していたカナに、馴染みのカフェからカラオケ大会の案内が……。

この物語は多分フィクションです。

施設のベッドで話をする二人の話です。

小学2年生の時、母は突然僕の前から姿を消した。僕を捨てた母に聞きたかった事がある。僕のことを愛していたのかどうか。母の死から、さまざまな真実が紐解かれ……

お洒落で、キュートで、人気が出る看板メニューを考えて下さい。 期限は今すぐでいいよ！ レストランを開く後輩の無茶ぶりを受けて、関西弁の浪花娘が奮闘します。 同居中のダーリンと…

神が宿る少女は、人の未来が見え、霊体も見える、人の心さえも見える。その力で人を幸せにできると信じているが……。

世界は、ひとつだけじゃない。 世界の大きさは、決まっていない。 陽当たりの良いテラスで寛ぐ老人が出会った一匹の黒猫。 黒猫は、人間の言葉を話すネコだった。 黒猫から語られたの…

お腹すいたぁ(/ω＼)

大学受験に失敗し、不貞腐れている僕の部屋に飛びこんできたのは……両腕で抱けるサイズのミニチュア銀河だった。なんとタダの模型ではなく、それを破壊すると僕たちの住む地球まで同調して壊…

香鳴裕人さまの自主企画「同題異話　４月号 『さよならを忘れて』」参加作 上京し就職する私は３年間アルバイトをしていたお店をやめる。 最終日に花束を渡してくれたのは高校生の大田原…

これは、僕、DITinoue（上楽竜文）の小説執筆活動の“はじまり”のものがたり――。 　ネット小説を書く僕。執筆生活と小説家の夢のきっかけは顔も知らないあるアマチュア小説家さ…

KAC202210のために書きました。美鞍山の桜守を手伝う女性の日記です。なお、作中の日付は旧暦です。

死に触れて、死に揺れる、少年少女たちを描いた短編集です。

北関東にある「猫手（ねこのて）神社」はどんな願い事でも必ず叶えてくれるという。 Googleマップにも載っていないその場所を、私はようやく探し出した。 勤めているブラック会社を無…

　ユウエウタ王国の上空に突然現れた化物は、無敵の力を振るい、人々を襲う。少年騎士・アルベルトは、唯一生き残った王の一人娘・ジェンスエトを連れて、化物への抵抗手段を探る。 　ジェン…

中学時代に夢見た未来は、現実に呑み込まれて消えてしまった……はずだった。 二十年以上ぶりに再会した俺と俊哉は、少しだけ違う形で、それでもあの頃の夢を叶えることになる。 －－－ …

普通に嫁ぎ、子どもを育てあげ、親の介護も終わり、時々孫の面倒を見る78歳の主婦。歳の離れた妹弟に先に死なれ、後を継ぐもののいなかった実家の始末がのしかかる。放棄して逝ってしまいた…

【KAC202211②参加…何故？_(:3」∠)_　でも頑張りました！】 本文とキャッチフレーズ少し変更しました！ごめんなさい！ 深優は、フワフワとした暖かい不思議な場所にい…

宮下えりかは無事に志望する高校に合格し、両親との約束通り、合格祝いにスマホを買ってもらった。このスマホには、一機種につきたった一度しか使えない「キセキ」というアプリが入っており、…

ろうそくの灯りで営業するバー。 物語はそこから始まる。

川村真人は学校でいじめられていた。ある日、転校生の相川が彼の前に現れ、何かが変わっていく………。 「死ぬことの意味」のサイドストーリーです。

時々、たまらなくアホな話が書きたくなります。 でも、書いてるうちに、これ、ほんとにおもしろいの、と疑問がわいてきます。 ああ、シウマイ弁当が食べたい。

お姉さんは子供と出会った。 そのお尻から尻尾が生えてる。 丸くて茶色い毛、先っぽは黒い。 「おいら、カミサマに会いに来たんだ」 その子が言う。

やわらかい風、強い風。いろんな風が、まちに住むいきものたちのところに種を届ける。