「葛籠」を含む小説

三木之助を従えた無三四が姫路まで一里のところへ差しかかったとき、 「お助けくださいませ」 と足元に転がり出た年増女がいた。 土煙をあげるようにして追い駆けてきた髭面の野武士が、女…

京の都から離れた山々を旅する白装束の坊主。 彼の行く処には、怪異、妖怪、愛憎あり。 飄々とした白装束の坊主と、彼に背負われた不思議な葛籠。 ある山の麓の村に、目の無い蟋蟀(キリ…

山岳信仰の大霊所のひとつとも数えられる四国山地。 其の昔、時代の煽りを喰らい寺を去る者が少なくはなかった頃。 とある廃寺のある山で、不思議な音が響くと云ふ——。 地元の者はそれ…

雀を助けた男が、雀のお宿から持ってっ帰ってきた、大きな葛籠の中には……。

【因仍（いんじょう）】相つぐ。従来のしきたりによる、の意。 よって(因って・仍って) 件の如し 「そこで前記記載の通りである」「前に(右に)述べたとおりである」の意。書状、証…

赫焉（かくえん）　あかあかと光り輝くさま。 大椿之寿（だいちんのじゅ）長く生きることのたとえ。または、人の長寿を祝う言葉。 こちらは拙作【首葛籠】の番外編です。 読んでくだ…

『あけをうばうむらさき』 → 紫之奪朱也(紫の朱を奪う) 　古代中国で、正色とされていた五色の朱色にかわり、中間色である紫が好まれるようになった事から、邪道なものが正しいもの…

時は室町、戦乱の世の日本。 人食い鬼が出ると噂の山で、男は不思議な白装束の旅の坊主と出逢う。 道中、坊主の口から語られるのは、賽の河原で出逢った一人の子供と鬼の物語。 所詮此の…

その峠で言葉を交わしたものは、 今生二度と逢うことはないと云ふ——。 KAC20227　お題 : 出会いと別れ こちらは 首葛籠【くびつづら】 https://kaku…

彼女と出会って別れてまた出会う。 他のサイトにも載っている。

人物 　与吉　裏長屋に住む左官職人 　お留　与吉の女房 　与助　与吉の息子 　お玉　与吉の娘 　ご隠居　長屋の大家 　法念　近所の寺の若い僧侶 　天蓋坊　風来坊の壮年僧侶 …

時は平安末期にはじまる御噺——。 潮の流れの疾き、竜神様の棲まう海峡。 そこには、一頭の白い仲間はずれの子クジラがおりました。 通りかかった同じ白さを持つ、人ではないもの。 …

この山には人食い鬼が出ると謂われている——。 浮世離れした旅の坊主と、後生大事に抱えたひとつの葛籠。 山で出逢ったのは、果たして。 続編がスタートしました。 → 【首葛籠】…

一人の青年が愛する女性を手に入れるお話。 　島本宏太(しまもと こうた) 大学四年生。現在、就活中。 応募企業数：132、エントリーシート落選：121社、面接落選…

県立星辰高等学校　演劇部演目【二人のシンデレラ】 誰もが知っているシンデレラ。 それを愚かな神崎が魔改造！ 笑いあり、涙あり、感動ありの超大作(？)。 アナタは二人のシンデレラ…

「 呪いを解いてくれ 」祖父から相続した葛籠をめぐる鳥迫月夜の怪異奇譚

夏休みに入る直前、原田優月は夏風邪をこじらせてしまった。 友達の約束も、夏休みにやりたかったこともできずに、残り一週間の夏を満喫しようとする。 一週間を切ったある日、目の前に現れ…