概要
これは泡沫の恋心。だって貴方は人ですらないのですから——。
時は平安末期にはじまる御噺——。
潮の流れの疾き、竜神様の棲まう海峡。
そこには、一頭の白い仲間はずれの子クジラがおりました。
通りかかった同じ白さを持つ、人ではないもの。
鬼の子に恋をしてしまった、丘に上がれぬ、時を流れる白鯨の物語。
【主要キャラクター】
◇真珠(しんじゅ)
→壇ノ浦に棲まうナガスクジラの一族に産まれたアルビノのクジラ。現世に堕ちたばかりの空也と出逢い、彼を慕う女の子。
◇空也(くうや)
→ 死後の世界、三途の川のほとりで百年以上石を積み続けた白子(アルビノ)の少年。その正体は平安の鬼の大将 酒呑童子の落とし胤。
地獄へ堕ちる罰により、不死の身体と鬼の力を持ちながら、現世を首葛籠と共に彷徨い歩いている。
◆首葛籠(くびつづら)
→元は三途の川ほと
潮の流れの疾き、竜神様の棲まう海峡。
そこには、一頭の白い仲間はずれの子クジラがおりました。
通りかかった同じ白さを持つ、人ではないもの。
鬼の子に恋をしてしまった、丘に上がれぬ、時を流れる白鯨の物語。
【主要キャラクター】
◇真珠(しんじゅ)
→壇ノ浦に棲まうナガスクジラの一族に産まれたアルビノのクジラ。現世に堕ちたばかりの空也と出逢い、彼を慕う女の子。
◇空也(くうや)
→ 死後の世界、三途の川のほとりで百年以上石を積み続けた白子(アルビノ)の少年。その正体は平安の鬼の大将 酒呑童子の落とし胤。
地獄へ堕ちる罰により、不死の身体と鬼の力を持ちながら、現世を首葛籠と共に彷徨い歩いている。
◆首葛籠(くびつづら)
→元は三途の川ほと
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!白子に恋する人魚姫。白きクジラの恋心とは
こちらは「御伽之雑草紙【おとぎのざつぞうし】」のスピンオフとなります。
葛籠を背負って旅をする忌み子の法師、空也と、彼に恋をする白クジラ真珠のお話です。真っ白な体で生まれた白きクジラは仲間達から「しろんぼ」と呼ばれ、ひとりぼっちで生きてきました。そんな中で出会ったのは、自分と同じく真っ白な白子の法師、空也。二人は心を通わせ、真珠は彼に想いを寄せるようになります。
ですが、所詮は地に生きる人と海に生きるクジラという関係。どんなに想っても叶わない真珠の切ない恋心がヒシヒシと胸に伝わってきます。それでもやはり好きな人と会う時間は特別なもの。彼からの別嬪という言葉に嬉しくなったり、からかう葛籠に…続きを読む