「白い鳥」を含む小説

何ぞ騒がしいと思ったら、鴉が鳴いとるんか。私はあの羽音が嫌いでなぁ。 昔この廓に鳥の名のつく遊女がおった。どこにも飛んでも行けんというのにな。 私は鴉よりその羽音より何より、あの…

風雲急を告ぐる都は嗚呼、名にし負うその平安より何と縁遠きことであろう。かたや祇園林の鴉、林真玄（はやしのさねはる）、こなた賀茂は糺の森の白鷺、津守正素（つもりのまさもと）……両者…

　不老不死となってから1000年以上、それでも生きることを望むちょっと残念な美青年と、それに付き合わされている吸血鬼と相棒の話。 現実世界に似た世界で生活しながら、他の世界から…

【KAC20246】 お題『トリあえず』

■あらすじ（ネタバレあり） 　人々はヴォレト女王を〝天使〟と呼び、崇め奉った。苦境に立たされていた王国を救ったのが他でもない彼女だった。この物語はヴォレトが女王に即位する、その…

恋に恋する少女、マリタ・ベルネーリ伯爵令嬢は失恋をして、その傷心を癒すために領地で静かに過ごしていた。 けれど、ずっと首都暮らしをしていたマリタにとって、領地生活は退屈で仕方がな…

魔法の練習をしようとしていたツキは、迷子になっている小さな女の子、ハナちゃんと出会う。ハナちゃんの正体は竜だった。 幼なじみのフウとともに、ハナちゃんを親元へ連れて行くツキ。ハナ…

見えるもの、見えないもの あなたは何を信じますか？

試験後、友人と食堂へ赴いたエステスは、情報番組でハミット島の砂漠の真ん中に塔が出現したことを知る。 その塔が現れた場所は、父が眠る墓があるはずだった。 エステスは父の友人であり、…

何事もままならない生活を余儀なくされてきたケンジ。 ケンジが悪いわけでも、誰が悪いわけでもない。 ただ、それがケンジの日常であり、現実というだけ。 そんなある晩、ケンジの前にひ…

望まない宿命に翻弄される智香・・・卓、美和、一矢、孝子、そして洋蔵。 「志摩に来い」という洋蔵、父母の古里・・・志摩。そして、そこには本当に財宝があるのか？また、あの白い鳥の正体…

オレには付き合って半年の彼女がいる。 しかし、最近、なんだか彼女と一緒にいるのが煩わしく感じていた。 きっとオレはインキャで、彼女はヨウキャだから不釣り合いなのだろう。 その頃…

裏山で変な声がする。 それを聞いた僕は早速裏山に行くことにした。 裏山で白い鳥を助けたら、昔話のように屋敷に案内されて歓迎されて。 昔話のお約束を考えれば大丈夫なはず？

他者の幸せを祈って歌う白い鳥と、唯一の存在のために歌う黒い鳥の話。 自主企画『問えば響く君の答えbyN.M.』のために執筆させていただきました！ 企画URLはこちら↓ http…

目の前に現れた白い鳥。それを見た主人公は考え事を始める。

　聖園　朝陽（みその　あさひ）は大人気ゲーム実況者であった。 　彼は寝ても覚めてもゲームばかりの日々を送っていた。毎日毎日エナジードリンクを飲んで寝ずにゲームをしていたら、過労…

あの日、色見草の合間に真っ白な鷺を見た。 うっすらと雪を纏ったその鳥が、北の空へ飛んでいく。 私の目の前には、我が子の枯れたような屍体が横たわっている。 死と冬枯れは白鷺の姿…

たぶんラブコメ

【ああ、あれが勝手に死にさえしなければ、わたしはあの汚い鳩のことをずっと白鳥だと思って、崇高な生き物だと思っていけたのになあ。振り返った先にはまだ鉄の塊がある。】 通学路で見かけ…

黒い色しかない「影の森」。黒い地面に黒い木々、黒い動物たちがひしめき合うその森の中に、一羽だけいる白い鳥。それがボク。みんなと違うボクは、いつも一人ぼっち。傷ついた自分を守るため…