【短編】黒い青春の白い鳥

オレには付き合って半年の彼女がいる。
しかし、最近、なんだか彼女と一緒にいるのが煩わしく感じていた。
きっとオレはインキャで、彼女はヨウキャだから不釣り合いなのだろう。

その頃、学校で『白い鳥』に関するうわさが流れた。
なんでも『白い鳥』を見ると幸運を授けてくれるらしい。
一方で、殺してしまうと不幸が訪れるというものだった。

そんな時、幸運にもオレの目の前に『白い鳥』が落ちてきた。
オレは少しでも彼女にふさわしい男になりたくて、気休め程度でも『白い鳥』を助けようとした。

その時だった。
校内でも深窓の令嬢などと言われる月ノ下天音もそのうわさにあやかろうとしていたんだ。

オレたちは協力して『白い鳥』を助けることになったのだが----

罪深くも、黒い青春が始まってしまった。