「文学会」を含む小説

唐沢四郎と後藤祥子は小学校6年生から中学3年まで同じクラスだった。 お互いに別々の家庭を築き、子供たちも成人して家を出てゆき、そしてふたりとも離婚していた。 そんなある日、中学3…

京都市にある鴨川西高校は歴史と伝統を誇る名門校。怪しい空気が流れ始めたのは春のことだった。

安井は、無職であるのを言うことができずに、職に就いていると嘘をついていた。しかし、その嘘にリアリティを持たせることができていなかった。そして、親友の野茂のある言葉が、そんな安井を…

　文字の仕事など知らない私でも、即売会を主催出来るのか？　 　また、あいつはなんか騒ぎ出した……程度に受け止めて下さい。 　出来ない可能性もあります。 　自分でもわかりません。

国家管理保護法により、男性は75歳、女性は80歳になると安楽死をさせられ、16歳になると男子は2年間、徴兵され、優秀な遺伝子だけを残すために男女共に検査を受け、「子供を持てる者」…

本記事は、文学フリマ福岡の開催初期の頃に文学フリマ福岡スタッフの一人として公開した記事などを紹介する一種の記録になります。 環境やしくみ、システムの変化があり、現在の文フリ福岡…

アサコは熟年離婚をした友人の元を訪れる。離婚を嘆く友人と共に夜のラーメン屋に行くことになり、アサコは萎縮する。夜のラーメン屋といえば男の人や若者が行くところとばかり思っていた。こ…

1988年、売春産業で成り立つ島に借金という鎖で繋がれている私たちは、置屋から徒歩五分のタミヤ軒のラーメンが好きだった。 ※KAC2024参加作品。フィクションです。 カクヨム…

※タイトルは、「スター・ゲイジング」と読みます※ 今回は犀川 ようさま主催の【第二回　俳句・短歌・詩をわたしが褒めさせていただきます企画　統一お題は「星」】に参加させていただき…

　本業は小説ですが、最近試作の修行をしています。 　今回は犀川 ようさま主催の【第二回　俳句・短歌・詩をわたしが褒めさせていただきます企画　統一お題は「星」】に参加させていただ…

澪は小学四年生。同じクラスには、一度も会ったことがない女の子がいる。 秋の日の小さな出会いのお話。 短編です。

２００２年頃に書いた２作目の長編小説です。 　但し、文学賞選考の過程は想像で書いたものなので、実際とは異なるかも知れませんので予めご承知いただいた上でお読みいただけると幸いです。…

文学会で書いた詩集を随時掲載していきます。

こうぼうあべはホモである。よわい三十五というのに定職にも就かず日中ぶらぶらと町を彷徨っているあぶれ者である。いつもの公園に足を運んだこうぼうはひょんなことから家出少年と出会い、彼…

10代、20代、30代を匿名掲示板で過ごし、他になにも持たなかった無頼漢の今は哀れだった。 非正規として安い金を得て、安い賃貸で安い飯を喰う。趣味も興味もなく、最近のweb文化と…

希少な犬を手に入れた女性の話です。 改題しました。

情実の入るスキがなく、メンバーの適度な距離感が快適で

2025年、夏。 幻影――ゼノと呼ばれる異形の飛行物体に地球が侵略される数日前。 この世界を守るため、わたしたちが幻の翼を得て舞い上がる数日前。 わたし、熱海愛衣は彼女を誘った…

　優花は恵まれた環境にいる。家族の仲はいい、友人もいるにはいる、そして面倒な人間関係のもつれに巻きこまれてもいない。 　それなのに、この安寧な環境に、息苦しさを覚えてしまう。それ…

代り映えのしない日々 久しぶりに友だちに連絡をする―― ５分で読めるショートショート 隙間時間にどうぞ