「体温 カクヨムオンリー」を含む小説

風呂に入っていた。湯船の中でもやもやと余計なことを考えていた際、「深部体温を温める」という1個の目的のみを達成すればよいのだという純粋な考えが浮かんだ。この感覚は、私が永平寺に訪…

ざまあ有、ラブコメ有の学校生活×ダンジョンファンタジー！ ある日、世界のあちこちに門が現れた。 門は開くことはなかったが、こう書かれていた。 『ダンジョン入場者へ。これより…

どこかの高校の普通の高校生、灰路（はいろ）啓太（けいた）は普通の人より体温が高かった。 別にそれが何かを問題な訳でも無く、ただ寒さに少し強くなったりするだけだった。 でも、隣の席…

出逢った頃と変わってしまった愛情。色褪せた二人の日々はささくれが立ち、些細なすれ違いも許せなくなる。レナの一言を境にリョーキは姿を消した。離れていった心を未だ繋ぎ止めていたものは…

　父親の浮気をきっかけに、離婚した両親。幸せの残骸が残るマンションで、夜遊びに暮れる母と暮らす高校生、曽根蕾花。彼女は、高校二年生のある日、同じく歪んだ家庭に生まれた高校一年生、…

恋人がベッドから僕を呼んだ。

【あらすじ】 アローアームズ社製の人感センサが、ヒトと人外とを識別しているというのは我々の界隈では有名な話だった。だが、そんな与太を本気にしている者は多くなかったし、私もまた下ら…

檜神村で不当な扱いを受けて育った柚沙の生活は、村の巫女・かごめに出会ったことで華やぎ始める。そんな、かごめとの日々は長くは続かなかった。村の呪いを鎮めるため、彼女は生贄として殺さ…

クロノヒョウさんの「シチュエーション物語」企画参加作品。 指定シチュエーション ・「教室で、恋に落ちた瞬間まで」の物語 ・年齢、性別自由 ・500～2000文字以内(詩なども…

新作小説タイトル『針黙示録（しんもくしろく）』 世界の温暖化現象により、休眠していた霜降菌が猛威を振るい始めた。 研究によって、世界は何度も霜降菌の感染代拡大と休眠を繰り返して…

　二人は自転車に乗り、暗い夜の街を走る。 　くっついたお互いの体温が、寒空の下で救いとなっていた。 　どうしようもない道の果てに、僕と彼女が見たものは、僕自身、彼女自身しか知らな…

　タイチは自殺しようとしていた。 　町外れの川に飛び込もうとしていたところ、背後の物置小屋から声を掛けられた。声の主はスミという同い年の少女だった。タイチはスミの事が気になり始め…

人魚の歌には魔法が宿る。その喉の肉を喰らわば、終わることのない永遠の命を得るだろう──。 そんな伝承を信じた人間に乱獲され、二百年前に絶滅したはずの人魚の生き残り・エメリナ。 …

オレは染（ソマリ）の背中に回り、ゆっくりと抱きしめた。彼の白いゆびさきまでオレの体温があたたかに伝わるように、と。 2018年に書いた短篇が発掘されたのでひっそりと公開しま…

※読了後、要解説文ご一読。(誠に恐れ入ります) 血の繋がらない両親に愛されない子供たちは多くの血を流してでも彼らと“血で繋がった”親子であろうとします。 しかし結局最後まで愛情…

　とある動物園に、象の女の子が生まれた。「私」はとても嬉しくて、動物園通いをしていたが、出張によって故郷を離れることになってしまう。 　出張から帰ってきた「私」は、恋人の「彼」と…

　遠距離恋愛中の「僕」は、彼女からもらったクリスマスカードのお礼をしようと、電話をかける。 　『七夕ですね。』「中秋の名月ね」に続く、風変わりなカップルの話です。 　カクヨムコ…

もしもこの『嘘』がばれたら、彼に嫌われてしまう。だから今日も私は彼に言う。 「世界でいちばん、あなたが嫌い」 繋いだ手から伝わる体温が、彼の体温が、私の嘘をせつなく包み込む。

　短期の出張中、私は辛い出来事があると、宝物を取り出すかのように、遠く離れた恋人の彼との思い出を眺める。だけど、中秋の名月が昇る曇り空の下、言いようのない悲しみに襲われた私は、彼…