「亜熱帯」を含む小説

「女ばかりを好んで喰うモノの怪が出ております」 「食事中に聞きたくないです」 猫の右目にヒトの左目、大きな平笠をかぶった呪い師ユエと、その右目にして相棒のリールー。そしてユエの…

ある朝に、書置きのメモを読んで絶望する女性のお話です。 小説大好きVTuber 天野蒼空さん(Twitter：@sora_senden_777)の主催する「第１１回空色杯」応募…

わたしの家の近くに、お菓子屋さんある。お菓子屋さんなのに、亜熱帯の植物園みたい。

女の子みたいな、わたし。みんなからも女子だと思われてる。 海のそばの街に住んでる。

亜熱帯の日本、若い研究員トオルは地方の研究センターの弱小研究室に入る。彼には目的があったが果たされず……完全な失敗と思いつつもそこで自分の研究を進めるうち、研究室の長である「マリ…

キラキラと輝くエメラルドグリーンの海と、海岸線まで迫る亜熱帯の森。豊かな森と海が育む多様なトロピカル因習生物群に、きっと今までにない新鮮な驚きと感動を味わえることでしょう。一生に…

祖父の葬式を参加するため、私は異国の島に着いた。 巨木の根っこか苔が当たり前のように建物の隙間はみ出す、汚くて野蛮な亜熱帯の島で、私は変な店と変な草汁ーー焼き仙草と呼ばれるものど…

化け猫シリーズのＳＳです。FAでキョンシーの仮装をしたユエのイラストをいただきましたので、なんとかハロウィンに滑り込みました。 ユエ：右目が猫の呪い師。さる理由から、モノの怪を…

テレコテ湖沿いにある町のるーせー売りは、るーせーが焼けるまでの間、よくむかしばなしをするのでした。 むかしむかし。まだ空と山が鎖でつながってて、カジャンカジェンガが雲を布団に昼寝…

化け猫を妻とした男が「お二方（おふたかた）」へ語る思い出話。ここではない場所で語られた、魂の独白。 初めて聴いた声は「ぎゃ！」 初めて言われた言葉は「いたい」 初めての笑顔は「…

年を取らず、子宮に魔女を抱え、思い出を喰われる娘、ユエ。 眼窩に宿る猫の目リールーを相棒に、呪い師として放浪している──はずだったのだが、どうやら結婚していたらしい。 魔女に喰…

翡翠の海に囲まれた島で、少年は腐れ牛の怪を喰う化け猫娘に出会った。 中途半端に人間臭い娘に、人なのか、モノの怪なのかと問えば「どっちがいい？」と聞いてくる。 そんな娘と友だち…

【注意】前衛的な表現が含まれます。 味噌汁、宗教画の修復、平行植物、マヤ文明における人類滅亡の予言、スターマインの花火、亜熱帯多雨林、日米和親条約、フルハウス、夢

約12万文字。薄い小説一冊分(読書時間1時間半程度)。完結済。 奇跡の身体を持ち解体された少年と、そんな少年に心臓を捧げた男の物語。 魔法も超能力も無い、現代寄りのスチームパンク…

世界自然遺産登録を目指す奄美の森で展開される物語。 １．アマミノクロウサギとの出会い 大阪生れの都会っ子、小学校４年生の那美は、夏休みには母親の故郷、奄美大島で過ごすのが、常と…

亜熱帯の、美しい海に浮かぶ、とある小さな島。 珊瑚礁に囲まれた豊かな海でユウナは泳ぐ。海の底には死した者の還る国がある、と、人々は信じている。 海の底に沈み、たゆたう魂を守る「…