「現代向け」を含む小説

薄暗くて埃っぽい部屋がわたしの唯一の居場所だった。 毎日毎日窓の外から街を見るだけのわたしに、突然話しかけてきたのは黒い翼を持った彼。 毎日来ては羽根を残して去っていく彼は、ど…

２０１１年６月。Ｌ県Ｈ村で７日間豪雨が続き、大規模な土砂崩れが発生した。村人たちの多く、実に１２６名が死亡または行方不明となり、平成最悪の豪雨災害となった。避難所は土砂災害に見舞…

「ようこそ、このうんざりするような、終わり果てた影の世界に」 ある夜、高校生・山瀬向陽は常ならぬ光景に遭遇する。 漆黒の体躯を持つ異形の怪物と、黒いレインポンチョを着た少女が…

『ピンポーン♪ あと5分であなたは成仏します。 なお、この時間は生前の善行と悪行を差し引いて決められています。 ポンピーン♪』 読みきるのに5分要らないくらいの作品です…

お金持ちの私はなんでも手に入れられる。服も鞄も好きなものを身に纏う。でもなぜか満足できなかった。

大学生のオタク女子「四季」はある日観に行った舞台で若手俳優の結城海斗に出会いガチ恋ファン、所謂リアコとなる。 ファンの枠を超えた想いはいつの間にか四季を暴走させ、平凡ながらも楽し…

あるところに青の国と緑の国という二つの国がありました。 二つの国の王は仲が悪く、青の町と緑の町の人間が会うことは決して許されないことでした。 そんななか、青の町に住む今年で８…

長編で書いている、「上海ハニー」からの抜粋です。 おきに召しましたら、本編もご覧下さい。

夢や希望に満ち溢れた若い時代を、人生の春に例え、「青春」というのなら、きっと、どんよりとした雲行きの怪しい春の日もある事だろう。 そんな甘酸っぱい「青春」の酸っぱい方…

因縁の相手を追い続けながらフリーの賞金稼ぎとして、ちびちびと日銭を稼いでその日暮らしをするエレグア・グラム。そんな彼のもとにある日、一風変わった妙な依頼が舞い込んでくる。 それは…

バケツをひっくり返したかのような豪雨の中、俺はずぶ濡れのまま正面に映る店へと吸い込まれていった。 マスターに渡されたタオルで水気を拭いながら、カクテルを頼む。それを口に含んで安堵…

人より少し冷めている美波。でもごく普通の女子大学生である。そんな美波が、ある日突然出会った男性に夢中になる。でもその人は好きになってはいけない人だった。「好き」の言葉を口にするこ…

タクシー運転手の杉山は、ある夜1人の客を乗せる。その人は何か良い事があったようで…。

「東郷(とうごう)士道(しどう)。東(ひがし)を郷(ふるさと)とする士道(サムライ)の名前だ。異国の地じゃなかなか決まってるだろ？」 「世間では三十くらいになればおじさんで通り…

　姫路女史は謎解きが好きな変人。 　ワタヌキは女史に振り回される可哀想な人。 　大海高校にある部活『解明倶楽部』に所属する二人は今日も日常の謎を解いていく。 　 　処女作です。…

中学生「吉留勇也」は事故がきっかけで自分が異世界の勇者だった事を思い出す。しかも、妹も母も元パーティー仲間だった。 おまけにその世界から転生してきたのは自分達だけではないらしい…

人間界と魔界を結ぶ『門』。 それを護るのが封門師・結城和馬の仕事だ。 永い戦いの歴史に幕を閉じ、ひと時の平和が訪れた人間界と魔界。 だが、休戦協定を不服とする双方の過激分子が新た…

「月が綺麗ですね」 声を出すことが苦手な望月葵に届いた、見知らぬ相手からのＳＭＳ。 それは、氷上朔也が亡き祖母の番号に向けて送った、誰にも届かないはずのメッセージだった。 季…

ある男は、怒りこそ諸悪の根源であるという信条を持っていた。しかしある日、とある矛盾に気がついて……。 果たして怒りを認めない男の運命は……？ 2019/9/17 改稿しまし…

うちのバイト先の窓からは、昔ながらのあれこれ屋さんが見える。タバコとかお菓子とかお酒とか売ってて、優しそうなお婆ちゃんがいんの。 今日もバイト帰りにジュース買ってこうとしたら 「…