「気配」を含む小説

遣唐使として重職を担っていた吉備真備も今は老い、政敵藤原仲麻呂によって筑前国に左遷されていた。しかし仲麻呂は更なる一手として、老いた真備を殺すべく、二度目の遣唐使として唐に派遣す…

＃パロディ★★★ ＃ホラー ＃ラブコメ★ 　気配と視線を感じて井戸から顔を出したサダ子さんが見たものは。 　……景色に走る亀裂。 　その亀裂を広げて大きな穴にし、向こう側からこ…

人はある選択を迫られるときがある。 屁を我慢するか、しないかだ。 普通の人間は我慢をする。 しかし、俺はしないことを選んだ。 俺は我慢弱いのだ。 しかし、そんな俺も屁をした…

俳句を随時更新で投稿します。

　３月下旬、散歩をしていた俺はため池で奇妙なものを見てしまう。それを見て以降、次々に謎の現象に襲われてしまう事になってしまった。困った俺はその手の事に詳しい友人相談するのだが――…

風呂場に巣くった白蟻の駆除にかかる金額は膨大だった。その費用を捻出するのは両親であり無職の僕ではない。家族への負い目と傷ついた自分。自責の念は破壊欲へと繋がっていく。希望の光が差…

人に仇為す魔王国との戦争が劣勢となった王国。 かつては多数いた勇者も、そのほとんどが戦いに散華し、八名が残存するのみとなった時代。 ついに魔王軍は王国の魔法使いを壊滅させ、王土の…

■鬼の跋扈する世。無縁に平和な村を滅ぼしたのは、鬼退治の武士だった。生き残った少年は仇討ちを誓い、やがて鬼退治の武士となる。 ◇　◆　◇ 　松尾は、父や仲間と共に海辺の村へ暮…

魔術アカデミーに通うユリのクラスに、途中編入をしてきたクラスメート。天才とみなに賞賛されている男子生徒の様子にまったく興味を持たないユリは、今日もひたすら森の中に隠れる木のごとく…

ある一家にだけ幸運をもたらす秘密の力を持つ女の子に、青年は恋をしてしまった――。 貿易業を営む父が信頼していた部下の裏切りにより、住む家以外の財産をすべて失った西條家の一人娘、…

　平凡な毎日を送る大学生、呀嗟広斗は学園祭当日に待ち合わせている友人たちと合流しに大学へ向かっていた。しかし、大学に着くと目の前には異形な怪物たちが次々に人を殺しまわっていた。 …

　乙女ゲームなのに、大河ドラマも真っ青の重厚シナリオが話題の『エトワール・クロニクル』（通称エトクロ）。友人から勧められてあっさりハマった『わたし』は、気の毒すぎるライバル令嬢が…

荒々しく吹きつける潮風。鼻をくすぐるしょっぱい匂い。はるか頭上で自由に飛ぶ鳥たち。波、波、波、そして魚の気配。孤独に釣りをする女のため息。

リリィは農村に住む二十五歳。昔からお転婆で両親の言うことを聞かず、見合いの話も無視し続け、暇な時間を見つけては本を読んだり地図を見て知らない場所に想いをはせていた。 ある日彼女…

十歳の時にお見合いで婚約することになった侯爵家のディアナとエラルド。一人娘のディアナのところにエラルドが婿入りする予定となっていたが、エラルドは領主になるための勉強は嫌だと逃げ出…

少し長く眠りすぎたようだ。 俺はぼんやりとする頭を振り、ベッドから起き上がった。 病院……ではない。古びた雑居ビルの一室か。ひとの気配はない。 ベッドを降りて、柔らかな陽が射す窓…

　帝都、東京。元号は大正となり、次第に異国との戦禍の気配が近づいてきている。東京帝国大学で精神医学を学んでいる俺は、現在私宅監置の資料を取り纏めている。私宅監置とは、江戸頃まで遡…

肌寒い朝に訪れた別れの気配。 それでも私は2人で築いてきた瞬間を、どれも忘れたくないと願い続けていた。 別サイトお題企画「赤」 ※この物語はフィクションです。実在の人物・団体…

緑色の風が吹きわたって訪れる、目醒めの季節。 嵐の夜、眠り続ける少女の傍らで、青年は初夏の訪れを待ち焦がれる。 「今年も、君のために、出来る限りの事をしておいたよ。 だからどう…

中学一年の柚葉は、幼なじみで、親友だと思っていたリサと同じクラスになれたのに、ある日突然無視されるようになり、孤独を感じていた。 藤の花の花言葉や、藤の雨という言葉をテレビで知…