概要
鬼と呼ばれた少年は、鬼退治の武士となる。仲間と友の仇を討つために。
■鬼の跋扈する世。無縁に平和な村を滅ぼしたのは、鬼退治の武士だった。生き残った少年は仇討ちを誓い、やがて鬼退治の武士となる。
◇ ◆ ◇
松尾は、父や仲間と共に海辺の村へ暮らしていた。魚を獲り、作物を育て、村で賄えない物があれば、年に数度は町の市へ向かう。道中、人食いの鬼に怯えながらも。
ある日、平和な村に海賊がやってくる。村人は警戒するが、危害を加える気配はなかった。
それもまた日常となったころ、海賊たちは村に新たな仲間を連れ帰る。
気の合う友人を得て、信頼する父と村の仲間も居る。こんな暮らしが永遠に続くと、疑う理由はどこにもなかった。
しかし……
▼ 主な登場人物
●松尾丸/浦辺松尾太郎季孟(うらべまつおたろうすえたけ)
平和な村に住む少年だったが全滅の憂き目に遭い、
◇ ◆ ◇
松尾は、父や仲間と共に海辺の村へ暮らしていた。魚を獲り、作物を育て、村で賄えない物があれば、年に数度は町の市へ向かう。道中、人食いの鬼に怯えながらも。
ある日、平和な村に海賊がやってくる。村人は警戒するが、危害を加える気配はなかった。
それもまた日常となったころ、海賊たちは村に新たな仲間を連れ帰る。
気の合う友人を得て、信頼する父と村の仲間も居る。こんな暮らしが永遠に続くと、疑う理由はどこにもなかった。
しかし……
▼ 主な登場人物
●松尾丸/浦辺松尾太郎季孟(うらべまつおたろうすえたけ)
平和な村に住む少年だったが全滅の憂き目に遭い、
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!頼光四天王の一人の半生から描く、新たな酒呑童子の物語
『酒呑童子』という鬼の名を聞いたことのある人も多いでしょう。
酒呑童子は、源頼光と配下の武士たちによって倒されたことが通説となっています。
が、この戦いに至るまでの話を、頼光四天王の中の『ト部季武』をモチーフとする人物の視点で描いた物語は、他になかったのではないでしょうか。
本作の主人公・松尾は、特別な力を何も持たない少年です。
それゆえに、彼の辿ることになる過酷な半生を、深い共感を以って追うことができます。
これがね、凄まじくしんどいです。しんどすぎて、あまりに苦しくて、何度も涙が出ます。
大切な人との別れ、無力な自分の不甲斐なさ、死よりも苦しい後悔——
ここに並べただけではとてもお伝え…続きを読む