「恋愛なし」を含む小説

“男女間の友情はあるか？” 僕はその問いに、間違いなくイエスと即答をする。 だって、僕は“友人”として幼馴染の結婚式に参列したのだから。 ――ただ、あのとき、あんな風に言…

図書館と本を愛する一人の男に起こった、小さなお話しです。 静かな図書館では聴覚が研ぎ澄まされて、普段あまり聞こえない音もよく聞こえます。自分の鼓動まで周りに聞こえてしまいそうです…

「私の役目はただ一つ。お嬢様の身代わりとなり、彼女を守る事」 フォルテ王国でかつて“聖騎士”として脚光を浴びた舞台役者ロザリー＝ヴェロッチェ。だが、劇団長であった父の死と共に役者…

ムーレ王国の王女・フロランスには、前世の記憶がある。平凡な日本の大学生として美術史を学びつつ、学芸員を目指していたものの、それが叶うことはなかった。 フロランスは、前世の知識と今…

『海の神々に捧ぐ音』 とある西の果てに浮かぶ島国にて。 お堅い役人の青年イルハは、美しい音色に誘われ、海を渡る旅の少女シーラと出会った。 瞬く間に恋に落ちたイルハは、一度、二…

深い森の奥にある、水晶製のカメリアに囲まれたその店に名前はない。 勇者・賢者・不死の王に聖女様。そんな、そうそうたる常連たちがやってくる理由はただ一つ。 その店の奇妙な店主しか、…

　本浄　心良（ほんじょう　しんら）は幽霊が見えるだけの魔法使いの家系だ。 　たまたま隣のクラスメートの女子実奈三　幽子（みなみ　ゆうこ）が事故で亡くなり、何故か取り憑かれて、背…

　代り映えの無い日常は、選択次第で大きく変わってゆく。 　高校2年の始業式の日。急いでいた俺、脇谷九郎は同級生である超絶イケメン主人公、酒神公太と曲がり角で激突した。 …

女友達に彼女が欲しいって相談したのだが、なぜか生徒会長を紹介された。おかしいなんか生徒会長が俺のことを甘やかしてくるんだが。しかも旦那様と言って関係を迫ってくるんだが。 ラブコメ…

逆無 輪と鷹崎 舞は現代魔術師である。 輪は二人きりの同好会に所属する残念美少女、舞と異なる世界を行き来する生活を送っていた。 しかし、いつも通りに異世界を訪れた二人は帰り道を…

諦念を覚えた青年と、奇癖を繰り返す老人による、不思議な物語。

　高校を卒業し、無事に就職を果たして一年と少しが経過した後に開催された同窓会。この気乗りしないイベントでしこたま酒を口にした『古谷　蓮』は、泥酔の果てにとあるホテルで目を覚ました…

ただ寝ていただけなのに異世界に飛ばされてしまった俺は、大のファンタジー好き。 異世界転移なんだから、チート級の能力があるに決まっている。 災厄を蹴散らして、モテモテの異世界ライフ…

「家を建てたい」という飲みの席での言葉を、芸術家の後輩に拾い上げられた明礼は、酔狂な夢を預けてもいいか、と思って彼に家を建てさせる。そこから始まった奇妙な同棲生活。 　ものを作る…

僕の腕を枕にして眠っている彼女は、友達のお姉さんである。 僕達は一つのベッドでほぼ毎晩一緒に寝ているけれども、そういう関係ではない。 そういう関係、というのはつまり、恋人同士とい…

　ある町を拠点にしていた2人組の冒険者は職員から『北の森で虹の花を探して欲しい』という依頼を紹介された。 　面白そうな依頼であり、報酬も少なくない。依頼者の信用度も加味した結果、…

公爵家の後継として厳しく育てられ、自身でも良き公爵になるためにと幼い頃から精進してきた。 そんな公爵令息が、適齢期をとうに過ぎ、未だに婚約者を決めずにいるには理由がある。 彼は…

文芸部副部長・蘆月遼太郎は高校生活を彩ある退屈のない物にすべく、毎日を図書室で暮らしていた。逆だろ、行動が。しかし、ある日を境に数々の依頼が文芸部に降りかかる。俺をこうしたのは誰…

小学生同士の恋愛を見て思った

チートだったり転生してたらそれは主人公。 本物の「悪役」令嬢の兄なら苦労するのが当たり前。 チートも転生もご都合もない。モブだから。 優秀ではあっても成り上がれるほどの運もない…