「奇」を含む小説

仮想の時代、大正参拾余年。 その世界では、鉱石は薬として扱われていた。 鉱石の薬効に鼻の効く人間が一定数居て、彼らはその特性を活かし薬屋を営んでいた。 極楽堂鉱石薬店の女主の妹…

帝都へ向かう列車の中で語られる、帝都とそれを取り巻く環境のほんの一端。 蒸奇都市倶楽部の世界設定における都市国家『帝都』についての簡単な紹介をかねた、一人称視点の短編です …

色々な人が出ますよー

事実は小説より奇なり…なんて言うけど、絶対に小説の方が奇だと思う。 そんな風に考えていませんか？　現実を捨ててはいませんか？

世の中には、実に、驚くべき人間たちがいます。 事実は小説よりも奇なりと御託を並べるつもりはありませんが、現実のありようは、得てして、珍妙にして、奇怪、どんな劇的なる創作物よりも、…

どてらを羽織った昔ながらの探偵・三ノ輪。 舞台は少し先の東京。オリンピックが2020年に来なかった東京・天宮町を舞台に どうでもいい事件で遠回りに探偵が奔走します。

幽世(かくりよ)の住人。闇を好み、時に人を喰らうモノ。 それが、妖(あやかし)。 人間は、画鬼と呼ばれる式神の力を以て彼らを時に封じ、時に祓って、その人ならざる力を従えてきた。 …

運命によって対決を定められた勇者に密かに恋心を抱く魔王。 そんな魔王が、ある日突然勇者から「ねえ魔王様……今日は魔王城に泊って行ってもいいですか」なんて言われたもんだからさあ大変…

魔王討伐を任じられて以来、どういうわけか勇者は自室に引きこもってしまいました。 そんな労働意欲の感じられない勇者を、国の王様が城へと呼びつけるところから、この物語は始まります。

「 呪いを解いてくれ 」祖父から相続した葛籠をめぐる鳥迫月夜の怪異奇譚

はじめとおわり以外の順番はありません。 関連性はあったり、なかったりします。 私は書くことで遊びます。 皆さんは読むことを楽しんで欲しいです。 　　　　　　　　　　　　　　　…

精霊信仰に端を発したロクサーナ聖教。長い歴史の中で力をつけた彼らは、神聖騎士団という武力を有していた。 その神聖騎士団の見習い騎士であるフェライは、けれど不思議な力を持っている…

時は大正時代。 ｢──『探偵ごっこ』、してみませんか？｣ その一言から全てが始まった。 トラブルメーカー兼ただならぬ霊感少女こと壬生菖は、やる気皆無＆素性不明な探偵｢署長｣を今日…

十四歳の陰陽師、賀茂浅葱は都一と謳われながらも、その実は平凡な少年であった。ただ少しだけ他の陰陽師と違い、精霊とは契約を結ばず、本来であれば敵である妖（あかやし）との契約に重きを…

天才的だが無邪気な魔導士ネロと、無口で冷淡な刀戦士ユーサーから始まる、異世界ファンタジー・アンチ英雄奇譚。ただ、彼らは所属する《闇ギルド》の指令のままに、あるいは自分たちの気まま…

「20歳までに童貞を卒業しような！」 灰田と親友の太一は高校の卒業式の日にそう誓い合った。 あれから三年が経った。 二人はいまでも同じ学校に通う親友であり、それは変わ…

カクヨム3周年記念選手権参加作品 お題「最高の目覚め」

主人公の御厨(みくりや)しずくは、東京の異能都市で出版社に勤めて二年目の新米記者。 彼女の担当する情報誌は、異能界で起きた旬なニュースばかりを取り扱うのではない。 異能界で暮らす…

ミロクが住む村の『節分』は、他の地域と少し違った事をやる。 その『節分』の『御子』を演じる子供に選ばれていたミロクは、同じく『御子』に選ばれていたハズのヒロ兄を、ある日から見なく…

奇夜兎市、 人口数百人の小さな田舎町。 そこに住む人間の間にはあるルールがあった。 それは『日が暮れると外へ出てはいけない』 しかし、そんな町に住む姉妹のうち、妹が…