「実は知ってます 短編」を含む小説

目の前にいる人気作家は、自分を人形だと言った。 でも、私が知っているものとだいぶ違う。

バスの事故で亡くなったあたしが転生したのは小説の中らしい。ヒロインに憑依しているけど、あたしの推しは悪役令嬢の方。でも、悲観はしない。ヒロインならヒロインにしか出来ないことがある…

「どれでもいい、一冊読んでみたいとは思わないか」 　伯爵は私をそそのかした。 　思えばこの時逃げておけばよかった。 ※書の魔という設定を用いた短編です

勝負好きの少年の天は同じクラスの恋歌を好きになってしまう。ただ、彼は小さい頃からの付き合いでもある黒も同様にして恋歌を好きだという事実を知ってしまう。そんな二人は同じ日に恋歌にプ…

もう8時を過ぎた頃だろうか、私は夜遅くまで学校に残って補習を受けていた。 私が通る道は、私だけが知っている秘密の近道でいつもそこを通っていた。 でも、今日は最悪だった。土砂降…

　僕はどんな人であっても、その足取りを掴むことが出来る。 　それが生きている人であっても、例え死人であったとしても。 　僕はこの能力を使って、借金取りをしている。 　特別な…

ストレートの短い茶髪にベージュのコートを着た十六歳くらいの男の子。それが、今の僕だ。 普段は黒髪に黒い服を着た魔人の姿をしているけど、外出と言うこともあり、人間の姿に身を変えてい…

　俺は村上鳴海。どこにでもいるさえない高校生だ。今までに彼女もいたことがなく、 友達も少ない。 そんな俺がひょんなことから学校の美少女と秘密を共有する仲になってしまう。その 秘密…

しがないサラリーマンの大神丹次郎（おおじん・たんじろう）は、授かり婚で結婚した妻と愛娘と３人で暮らしていた。 しかし家族のために必死に働いていたある日、丹次郎は妻の浮気と、愛娘が…

　その森の奥には、悪魔が住んでいると言われていた。 　酷く濁った魔力が渦巻き、平常な人間では近づけない。 　それどころか、高い魔力を持った者ですら気をやられる、魔の森。 　…

彼は何故、逃げるのか。お天道様だけが知っている。骸と化した者に口はない。

『コバルト短編小説新人賞』【もう一歩の作品】 「三桜公園にヘッドフォンのお化けが出るって知ってる？」 　昼休み。バスケットのリングにボールをポスッと入れながら仁一（じんいち）は…

高校に入学して１ヶ月ほど経ったある日。生粋のオタクである主人公、秋葉航介は友人でドルオタの百瀬に『囚われフェアリー』というアイドルを勧められる。正体不明、素顔は誰も知らないミステ…

変異体は、化け物となった元人間である。 彼らの中には、人間だったころの記憶を無くしたり、理性を失ったりする者もいる。 ログハウスの外に広がる、緑の平原。 そこで変異体に襲われた…

夏の日のある男の散歩のお話です。

【カクヨムWeb小説短編賞2020 短編佳作受賞！】 失恋した大学１年生、棚町藤花は講義棟の裏で泣いていた。 そんな彼女に、ひとりの女の子が――喜多村綾乃が声をかける。 元カ…

「政府が緊急事態宣言を発出しました」 　高校での授業はオンラインになり学校に行かない日々。 　そんな時に転校してきた、田中美咲（たなかみさき）。 　樋本理夫（ひもとみちお）は、…

死んだ父の遺品整理をしている際にみつけた古びた手帳。 そこには、父がずっと隠していたある秘密が書かれていた。 カクヨムWeb小説短編賞2020へ応募中。 全4話の予定。

ジュブナイル・シンドローム【少年期症候群】 十代のうちに死ぬ。そしてそれがいつなのか、僕らは知っている。 それが僕たちの抱えた、誰にも治せない病の全て。 そんな理不尽で無慈悲で美…

ごくごく普通の結婚式の一コマ。 でも、花嫁はほんの少しナーバスになっていた。 マリッジブルー？ 真相はあたしだけが知っている。