「玉」を含む小説

東京都世田谷区に住む小学生の御厨みくりは、雨上りの側溝で薄汚れた毛玉を拾った。自宅に持ち帰って丁寧に洗い、タオルを敷き詰めたお菓子の空き缶に入れて、日当たりのいい窓際に置いておい…

世界的なピザブームが巻き起こっている世界。 ピザを制する者が世界を制するとまで言われているこの世界で安土小五郎はピザと寿司を融合させた『ピザ寿司』という革命的なピザで世界に挑む。…

斜陽が映える駅のホウムに、しかめっ面の気難しい男が一人。男は、大嫌いだった故郷へ向かう列車を待っていた。 誰だって、大勢の他人の中に自分を見出す。彼もまたそうでした。

転がっていく五円玉を追いかけて、少女は働く男に出会った。祖母にもらった大切な五円玉を拾ってくれたお礼をしようとしたら、彼女は男に怒られてしまう。そして、少女は改めて「恩返し」を考…

ＪＲ宇治駅で待ち合わせのはずが、誰も来ない。 最悪だと思っていた宇治が、最高になる若い男女の物語です。 三室戸寺は、西国観音霊場十番の札所で、宝亀元年（約一二〇〇年前）光仁天…

　土曜日の朝は、ジョン・トラボルタを思い出す。 　愛知県知立市、名鉄東海道線と東海道新幹線が交差する地にあるコートでは、フットサルに興じる男達の声が響く。 　一見すれば日曜の朝に…

とある地方の平和な田舎町――新桜庭市。 その商店街に、ある日ドラゴンが襲来する。 政府から避難勧告が出され、危機に瀕する商店街。 なぜなら、この街を離れたら再び店舗を構えるのに…

世界最大の打ち上げ花火、正四尺玉。 新潟県の片田舎、小千谷市、片貝にて打ち上がる正四尺玉。 肌で感じるというのはこういう事を言うのか。そんな事を思わせる大爆発が僕の体を突き抜けた。

ここは美作の国の中心地、西日本の桜の名所でもある小さな城下町――岡山県津山市―― 「珈琲」が名づけられた街です。 新し物好きの蘭学者宇田川榕菴（うだがわ・ようあん）氏は、…

＊＊＊＊＊ 　千歳の刻も、玉響の音。 ＊＊＊＊＊ 【要】注意 この小説は@einsさんの『神霊黙示録～四神四霊の契約者～』のパラレルワールドとなっております。基…

高校生の要正一は、異世界に転移し、毛玉状の小さな生物と遭遇する。 その生物をマリモと名付けた正一は、外来種と呼ばれる存在が起こす事件に巻き込まれていく。

スイは、不思議な玉を保有する一族の少女である。ある日愛犬ツキクサが、傷付いた旅人を発見した。 (※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません)

篠宮恭祐（しのみや きょうすけ）は両親を謎の事故で亡くし、幼馴染みや周りの人間に助けられながら、日々を生きていた。 しかし、恭祐は日常からかけ離れすぎた奇怪な化け物に襲われ、命の…

瑞原舞(みずはらまい)は１９歳でこの春社会人になったばかりの医療事務員。彼氏の居る同僚を羨ましいと思いつつも、運命の出逢いを信じて、男っけのない職場での毎日をとりあえず過ごしてい…

『豊臣秀頼琉球征伐 吾妻武蔵 講演 吉田松茵 速記 中川玉成堂 明治四二(一九〇九)年』にふりがなをふり、読みやすく微調整したものです。 大阪の陣で薩摩落ちした豊臣残党たちの…

連載中の居鯉シリーズの元となった短編。 ３頁とも同じ構成を使用し、どう表現するかで分けて書いてあります。 供養。

シャボン玉は、儚く美しい。 死んでしまった娘を思い出させるシャボン玉を、私は嫌いだった。

『豊臣秀頼西国轡物語 吾妻武蔵 講演 吉田松茵 速記 中川玉成堂 明治四一(1908)年』にふりがなをふり、読みやすく微調整したものです。『とよとみひでよりさいこくくつわものが…

東南アジアの開発計画の利権渦巻く中で、日本の商社マンが握力で無双する話

　世界地図にもWebマップにも記されていない秘密の孤島"ココロ島"が存在した。 　ある日地球に謎の怪物が現れる。そんな時おれこと卑弥剛（ひみ-たける）はカプセル型の空飛ぶ乗り物に…