「偏屈」を含む小説

「第2回日本SF作家クラブの小さな小説コンテスト」出展作品の転載です。 唐突に氷河期を迎え、氷に閉ざされつつある地球で、一人の偏屈な博士が冷凍睡眠の道を選んだ。 その傍らには、…

二十歳の誕生日に神に祈った願い事。 「素敵な彼女ができますように！」 願いはめでたく叶えられたものの、 その神は偏屈者だったせいで思ったとおりにはいかなくて――？ 種族を超…

ジャネット・ワトサップ辺境伯令嬢は、突如として婚約破棄を宣言される。 王国が開いた舞踏会の場、相手は第一王子、コイニキール。 突然の事に混乱する彼女の目に飛び込んできたのは、もの…

旧題 : ヴィヴィッドでモノトーンで、シャドウでクリア (アドベントカレンダー2021) 『御伽噺も伝説も、時代に沿っていかなきゃ廃れちゃう！』 今日もせっせと走り、伝説達を…

彼女は資産家の屋敷でメイドとして働いていた。仕える相手は、齢80の老人・天田典寿郎。一代にして莫大な財を築いたが、その正体は極度の偏屈。雇ったメイドが次々に辞めると地元では有名だ…

白く小さな蝶は、山奥でひっそりと暮らす男が絵師であることを知っている。家の片隅に置かれた素晴らしい絵を見たことがあるからだ。青々と茂った草花が、優しい春の陽光が、生を謳歌する生き…

　祖父が死んだと知らされた翌日、長岡奈穂(ながおかなお)の所に『王子様』と呼ばれるクラスメイト河合(かわい)が「葬式は何時？」と聞いてきた。彼はどうやら祖父と恩があるようで――

とある歴史ある高校の文芸部には偏屈な部長と悪趣味な後輩が居ます。 自主企画の内容にインスパイアを受けて二つの自主企画を混ぜた作品。企画主に感謝を。 　………恋愛でいいのか、…

とても小さな山の頂上に、其の者は住まうという。｜彼《か》の者の下へ行けばどんな夢や願いも叶うという。｜彼《か》の者の名はザンクエニア。自称「魔王」である。 仮に｜彼《か》の者が…

いじめを受けて他所の学校に転校する事になった偏屈な〝私〟は、転校の直前に、委員長の〝彼女〟に誘われて夏祭りに赴く事になる。そこで〝私〟が〝彼女〟の瞳の中に見たものとは......…

スーツにネクタイ、ボーラーハットからシューズまで白づくめ。言い間違いが激しい。ありのままを口にしてしまう。ちょっとした特殊な能力がある。名前がない。変身できる。死神と仲良し。死が…

古くから生者と死者の交わるとされる【黄昏】。未練を残したまま死んだ人間は、この【黄昏】に流れ着き、その未練をかなえることができるとされている。ただし、とても歪な形で。 そんな【…

都会の片隅。「cafe＆bar あだん堂」は、佇むように、そこにあった。マスターは初老の男性。恐ろしく美しい顔をしており、昼はcafe、夜はbarの形態で営業している。 本作は…

「水上都市アルムウォーレン」 アルムウォレスト本島を中心に大小五〇〇を超える島からできた水の都。 ヒイラギリス大陸の三大都市の一つで、世界中から人々が集まる文化の街だ。 魔術士…

ピアノを弾くと指が落ちる―― そんな奇病が蔓延する中で、偏屈なピアニストは奇病にかかる。 屋敷の中で隔離されていたものの、その奇病に耐えきれずに彼の世話をする使用人たちは逃げ出し…

極短編。 手慰みに書いたものなので、お暇つぶしにでもどうぞ。

私は川辺舞歌。太陽テレビの新人女子アナだ。このたび、人気番組の「おうち探検」の進行役に抜擢された。偏屈な男性の大学教授とパープリンの女性歌手をゲストに迎えて訪問した家は・・人を食…

小さな島国の端っこ、田舎の村で小屋に籠って歴史を研究する青年・アタルカの元に、流暢に喋り、歩く赤ん坊がやって来た。彼は日本からの転生者であり、有り余る魔法の才能で身体能力を向上し…

日本での会社員時代、『偏屈王』と呼ばれていたユーヤ・トクナガ。 人生の大半を己の容姿を磨く事と、女遊びに費やして来たイタい中年ユーヤは42歳で会社を解雇された。 勤労意欲の無いユ…

水に魔力が宿る雨の国。 不思議な目を持つ少女・デイジーは、偏屈な調色師の紳士・ルーセントに拾われ、彼の工房で働くことになる。 工房では魔力の宿る絵の具を作っていて、町の人たちか…