「紙だけに！」を含む小説

あるところに、紙がいた。 あるところに、ペンがいた。 あるところに、水がいた。 紙とペンと水は知恵を使い、進化しながら一つのステージで勝利を目指して競い合う。 勝つのは誰でどんな…

私は絵が巧かった。だから、一万円札だって、描けてしまった。

老竜オーケビョルンは山中の洞窟にて、石板に爪で文を刻んでは、懇意にしている人間の研究者マルクスの元に持ち込む日々を送っていた。 ある日オーケビョルンは、マルクスが紙にペンで書き物…

私立冷泉学院高校の女王、生徒会長細川真理愛。 眉目秀麗な彼女は両親の権力を笠に着て、高校を改革する。 廃部を宣告された美術部にいた中山ダヴィッド定嗣は、同じく廃部を宣告された新聞…

日常の断片ですが、それは死と隣り合わせなのです。

朝の満員電車。 嫌いな人込み。 それでも、駅のホームには優しい人がいた。 たった一言の感謝の為に…、私は米粒ほどの勇気を振り絞る。 紙とペンに思い　を乗せて。 KAC4　作品です…

感動秘話

旧家のお嬢様に届いた三通の手紙。

辺境の貧しい村で暮らす少年は、何事もなく村で一生を終えるはずだった。しかし村は魔物に滅ぼされ、最終的に盗賊に捕まってしまう。それから長く厳しい生活が続くことになる。 その中で少年…

地方で暮らしていたルネは8歳の時、墓地で暴漢に殺されるが通りかかった吸血種サディアスに助けられ、彼の眷属となる。しかし、猫の血を媒介したため昼間は人間、夜は猫になるという中途半端…

小説家の藤也と暮らす涼音。 今日も自分の世界に没頭し物語を紡ぐ彼に、彼女はコーヒーを淹れる。 「何気ない一日でも、それが多分、一番幸せなんだろうな」と思えるお話。

　この水滴は雨粒なのだろう。晴れているのに降ってくる。天気雨だ。 　藤の花房が、風にゆらぐ。ゆらめく花の落とす影が、地で踊る。藤棚を透かし、絡み這う蔦葉をすり抜けた陽が、まばゆく…

小学生だった私と灰色のかわいい君。 あの日の後悔。切ない記憶。忘れられない君。 大切な私たちの家族。 今でも大好きだよ。ずっと大好きだよ。

夏が終わろうとしている。 小説家の君は、あの日からずっと苦しみ続けている。それなのに、私にできることは何もない。 ――私が××だ、あの日から。 とある身内の交流会で最優秀賞をと…

【カクヨム三周年記念選手権︰4日目】 「いぃぃやああああああ！　無理無理無理無理、死ぬ！　死ぬ死ぬ死ぬぅ！」 　駆け出し冒険者のジェフは、無謀にも《嘆きの洞窟》に挑んでいた。 …

転校生のゴリラと筆談を試みた結果、オトナの階段を昇るお話。

二分で読み切ることができます。 よろしくお願いいたします。

ある日私が買ったボールペン。それがきっかけで私はボールペンが嫌いになった。そのペンは変わったものだったから……。 できたらもう使いたくもない。 カクヨム運営さまの【4日目お題…