「家族向け 短編」を含む小説

猫のハル、妹のナツとアキ、兄のフユ、という家族の、とりとめのない物語。

短編小説 言葉の重みや大切さ。 当たり前がと思っていたことが、急に失われてしまう。そんなお話です。

4月最初の日曜日。その日は桜が満開で、すでに花吹雪となっていた。花曇りだが気温は5月上旬の陽気。お花見ができる最後の休日だった。夫と私は3歳になった娘のかおりを連れて龍神池に桜を…

夫婦の絆って、なんだろね

そう言うと父は立ち上がって部屋を出て行った。

癌で入院している父が、私たち家族に言った。 「生きている間に一度くらい、月に行ってみたかったんだ」 呆れている母に、冷静な兄。 そして私は、ふわふわと月面歩行をする父の姿を想…

0歳にしてお母さんに拒絶された僕は、4年生へと進級したと同時に育て親の事情でお母さんとまた暮らすことになる。 　しかし、お母さんには新しい家族がいて、そこには1歳しか変わらない妹…

最後は誰が語ったのか。ただ、伝えたいことはひとつ。

　手紙の魅力を伝える非営利団体、「宛先不明の文通局」によって専用無料アプリ「フリーレター」がリリースされた。 　水面下で密かな人気を誇るフリーレターを通じて、社長令嬢の霞と平凡な…

私は私の人生を生き抜く

温泉旅館を継ぐために日々修行に励む少年に大女将である祖母からある言葉が告げられる。

『推し活』の有用性が科学的根拠をもとに立証された世界。 これは、とある女子高生の凡庸で、しかしひどく切実な悩みのお話。 『推し』と好き、優劣なんてあるのかな。 ＝＝＝＝＝＝＝…

俺は上司に暴言吐かれても、そんなことをその時にいた彼女には言えなかった。 本当の俺は弱いんだって。怖くて仕方ないんだって。 そんな時、ひょいっと現れたのが麻友子である。 藤…

スーツにネクタイ、ボーラーハットからシューズまで白づくめ。言い間違いが激しい。ありのままを口にしてしまう。ちょっとした特殊な能力がある。名前がない。変身できる。死神と仲良し。死が…

もしかすると、似たようなことで身に覚えがあるかもしれない。 親子間での微妙な空気感。 兄弟、姉妹の温度差。 ごく普通の日常の中で起こり得る心の移ろいを、主人公の一人称視点で短編に…

児童向けのお菓子な童話。子供たちは皆、頑張ってるママが大好きです！ 同じように頑張っている子供たちを、たまにはぎゅうっとしてあげてください。そんなテーマを込めたファミリー向け短編…

自殺した死者とだけ会話をすることができる電話があるらしい。 死者へと繋がる公衆電話の管理者である道端健悟の元へ三人の依頼人が訪れる。道端は死者と会話をするための条件を伝える。 …

　産まれてから今までの人生形成の中でどうしても関わってくる嫌いな女、、、そう、その女はワタシの身近にいたのです。過去から現在、そしていつか永遠に別れるであろう未来に向かって、色々…

あるクリスマスの夜、主人公睦月は花屋を通りかかる。そこは、大好きな祖母との思い出の店だった。

父はいまテレビに引っ張りだこの売れっ子芸人。大晦日ももちろん生放送特番で家にはいない。そんな私が過ごす大晦日。