「船」を含む小説

　ここは、現世とあの世の境目、賽の河原。 　僕は、この河原に建つ「フェリーマンカンパニー」という渡船会社に勤める三途の川の渡し守。 　今日も、渡船場から沢山の死者を渡し舟に乗…

君は何をもって君と言えるのかね？　 いやいやアイデンティティの話ではないよ。 そうだな、もし君の体を縦に半分に切断したとしよう。 左右どちらが君だね？ それとも君は二人になったの…

　題名は「エル・アルカルデ」と読みます（※スペイン語で「市長・町長・村長」の意）。 　もとは「◯◯になりたい」という、とある短編コンテスト用に書いた作品にして、〝エルピラ・サイ…

第29回スニーカー大賞（前期）用あらすじ 　工廠衛星で建造中の新型のフォートラン級宇宙艦に宿る知性体と接触するために、マナモは建造途中の艦に忍び込む。接触した知性体の「アーキ」…

　現在認識されている世界は、実は全体の三割にも満たないという。人類未到のまだ見ぬ世界を探して、人々は冒険者となり大海原へ冒険に出ていく。 　しかし彼らの旅路は、海に棲む恐ろしい海…

ボクはかつて小さな島で暮らしていたのら猫だったんだ。のら猫のボクには昔はたくさんの名前があったんだよ。ボクの体は真っ白で、お尻の所に小さな黒くて丸い模様があるんだ。そしてボクの瞳…

　西暦が旧暦と呼ばれるようになった遠い未来。 　地球を離れた人類にとって、多様な原料と調理法を持つかつての食品は「骨董食」と呼ばれる高値で取引される存在になっていた。食生活の全て…

常に夕焼けが照りつける強風の街、歴戦の宇宙船。史上最年少の准将の目は、黎明の中に戦争と軍艦の何を見るのか。地球外の星間国家「瑠国」に今、グンカンドリが咆哮する！

〈額は天才、 背骨は剛毅、 腕はえばりんぼで 脛は気が早く、 足は軽やか、 胸は狂喜 ……掌は繊細〉 　　　　　　　　 わたしの掌には竜の鱗が二枚埋まっている――士官候補生村上な…

あらすじ（「第30回電撃小説大賞」応募のため、ラストまでのあらすじを記載しています） ・キャプテン・リッツァの登場 宇宙パトロールの隊員、オレインは辺境宙域への着任早々に何…

西暦4023年。人類は生活の場を、宇宙にまで広げていた。 そんなある日、１台の宇宙船が地球を離れ、宇宙へと飛びたった。 乗っているのは、キャプテン・カーターと呼ばれる腕利きの運…

坂本梅子さんの「漂流する難破船」に触れた二次創作です。

　行先は三千世界未だ見ぬ向こう。 　私達は幸せと、ほんの少しの酔狂を持って行きましょう。 　ただ、お気をつけなさいな 　間違いなく、私達深淵は、貴方をいつでも待っているのだ…

　超戦闘用パワードスーツ「フェイザー」の装着者であるルーク、並行世界間を航行可能な船「ストラーダ」に乗って旅をしていた。 　そんな彼の前に純白の無人戦闘機「ファルシオン」と出会う…

砕氷船が南極を行く。白夜の南極が、私の夜を照らす。 第7回「1000文字以内でミッション全てクリアせよ」に寄せて。 【ミッション内容】 ・タイトル「夜が消えた日」 ・タイト…

ＳＦ世界に転移した後で性処理用女性型アンドロイドに憑依した『ストア』スキル持ちの元男が 性処理用女性型アンドロイドの身体を得て、あたらしい世界で頑張って生きていく はずだっ…

馬車は廃れ、地竜がワゴンを引っ張る竜車が盛んになった。 船は風で動くのではなく、船を海竜が引っ張る形が多くなった。 飛行機はなく、飛竜が空を埋める。 世はまさに竜騎士全盛期。 …

喉に『五十六番』と名付けられた妖を寄生させている大学生・熊野史岐には、霊視の力を持つ友人がいる。彼の名は冨田柊牙。ごく普通の大学生として生活していた柊牙は、姉の結婚祝いの為に北海…

世界から大地が消えた。人々の暮らしは空飛ぶ船の上。 本日、飛空艇エキンは学園船の子供たちを迎えている。 やっぱり子供はうるさい……いや、賑やかだよな。お相手は相棒のタネルに任せた…