本作の題名は『おにぎり【ジャンク品:動作確認済です】』。意表を突きます。ただ、作者には悪いですが、変化球を投げたことが作品自身にとって良かったか悪かったかは読者が判断すると思います。なぜなら、本作は王道を征くものですから。個性あふれる二人によるバディ。SF感と疾走感にあふれるバトル。主人公二人が強い女性であることも想定読者の少年達に強く訴えかけます(本作は電撃文庫応募作です)。ラノベの王道です。直球勝負の本作が良い戦果を上げることを願ってやみません。
コンビニのおにぎりとSF世界観から織り成される物語。それを支えているのは、間違いなく作者様の圧倒的な文章力だと感じます。おにぎりがメインテーマとなってますが、本作は緊迫した戦闘シーンやキャラクターの心理描写が繊細で惹かれます。短編ながら、ぜひとも続きを読んでみたいと思わされる内容でした。