「活字」を含む小説

　本棚と壁のすき間に本が落ちていた。 　これはまずいと思い、本を拾い上げて恐る恐る頁を開いて見た。 　案の定、活字がぐちゃぐちゃになっている。

ぼくは、本が読めませんでした。もちろん、読書感想文も書けませんでした。本屋で見るのは写真だけ。

カクヨム・アニバーサリー･チャンピオンシップ2023の応募作品です。 お題は「本屋」。

KAC20231「本屋」の参加作。本を読んでこなかった僕が、最近本屋へ行くようになった。だって、本屋には……。

愚作「てるの鏡」の参考文献、「鎌倉北条九代記」の「和田合戦」部分です。 句読点を打ち、ルビを振って、改行を入れただけで、現代語訳はしていません。

　妄想力がたくましすぎるためか、文体に恋をする。やっぱり健全に恋愛ができないと性癖が歪むんだろう。ディスプレイに映る活字から声が聞こえる。昔ネット上で恋愛のまねごとをしていたのが…

　――運命とは、時に無神経だ。 　乙女川聖は平々凡々な高校生生活を送っていたが、ある日の夕暮れ、突然現れた黒い甲冑を着こんだ騎士に、聖女の生まれ変わりだと告げられる。 　異世…

「どうして観る将の私が探偵見習いに？」 将棋界の大スター、超絶イケメンの亀井晴也四冠のアクリルスタンドを買うために将棋の聖地・千駄ヶ谷に来た将棋を指せない完全観る専門の将棋ファ…

日本の首都が京都に移って二十五年が経とうとしているシンキョウト。 石川優雅と風雅の兄弟は人材派遣会ＨＲの社員という表の顔とは別に、犯罪集団１０００８（ヨロズヤ）のメンバーとして活…

書評です

和風クトゥルフ神話です。 オムニバス形式で、エピソードタイトルごと違う物語です。

十代の頃の私は重症の活字中毒者で年間1000冊を超える小説を読み、新聞の社名まで舐めるように目に入れていた。私にとって文字は食べ物で、美味しいものだった。その感覚で人様の作品の美…

俺の名前は白石京太郎。 そして彼女は東雲あんこ先輩。俺はあんこちゃん先輩と心の中で呼んでいる。 ただ二人の文芸部員であり、今日も今日とて部室で活字を読み漁っていた俺達にやってき…

これは我々の研究所が保有する最重要機密文献の1つであり、閲覧には所定の段階をふむ必要がある。しかし、概要の閲覧は許可されている。 以下はその概要である。 俺は人間だ。 …

…………あらすじ………… アルビノの少年黒田 白亜（くろだ はくあ）は、これまで虐げられ続ける人生を送ってきた。 そんな中、高校生活では奇跡的に差別が行われなくなったの…

～～～創作とは心の出費である～～～ これは有名なあなたのセリフ だが今日からは変わる！ 創作が心の出費ならば！ 創作するのではなくさせればよかろうなのだ！ 目指せ一億総赤貧！　あ…

図書室に潜む神様のお話です。 小説家になろうにも掲載しています。

例えばさ、『変身願望』って言葉があるじゃん？ 小さい頃なんかだと変身ヒーローとか、大人なんかは今の自分を変えたい、とか。まあ色々さ。けどそれはやっぱり願望であって、願ってはいる…

《第１章完結済み》かつての世界が滅び、六つの巨大な塔内に移り住んだ人々。【祈りの塔】で生まれ育ったラナクは、成人の儀の試練を終えた後、古代言語に秀でた能力を買われて司教から首都へ…

　徹夜をしていた林田は、部屋の書物から「文字」が逃げ出していることに気付く。世界規模の文字脱落現象に興味を示した彼女と猪塚は、摩訶不思議な文字に対して独自調査を開始する。 　そ…