「音」を含む小説

人を斬り、江戸まで逃亡してきた美里紘一郎。 たどり着いた宿場で、空から降ってきた遊女・浜音。 違うようで同じ、似ているようで異なる二人は、互いを救うことができるのか―

彼女たちは望んだんだ。 「私たちが眠った後、ずっと平和が続きますように…」 でも彼女たちが起こされた時、彼女たちは町の変わりように驚いて… 水硝子による硝子作品二作目のファ…

遥か昔、世界は滅亡の危機を迎える。 誰もが希望を捨て絶望の淵に打ちひしがれている時、一本の剣が現れた。 神を切り裂き魔を滅する剣の名は「魔神の剣」、滅亡の危機から世界を救ったその…

アリサは笛の音で異世界に導かれた。出会う者はほぼ変人、そこで見つける未来への道筋は—— 不思議の国のアリスをベースに、ハーメルンの笛吹き男、三銃士、赤ずきん…色んな童話のキャラク…

　新戸往人はニートである。 　エルフ族の女魔導士リッカとして、ひたすらオンラインゲームに打ち込む日々。 　そんな彼が葉漆玲音というもう一人のニートに出会った時、何かが変わる――か…

詩に初挑戦です。

「光、俺を君の隣に居させて下さい」 　頭を下げた。 　手を差し出した。 　答えを聞く覚悟は出来ているけれど、やっぱり少し怖かったから。 　俺は光の返答をじっと待つ。 　最早俺…

　妹に訊かれて、勇気は眉を寄せる。 「乱暴者だった」 「それは勇気だけにだよ」 　勇気の言葉に、兄の百太郎が苦笑する。 　母の話になるといつもこれだ。あかねは目をしばたかせつつ、…

UTAU音源「虎音ココ」のキャラ付けのため、頭の体操として小説風に書いてみた何かです。 ボカロ・UTAU界隈以外の方でも読めるようになっています。 ※本作で省いている最低限の情…

ごく普通の日常。ごく普通の家族。 笑顔だった日常は、消える。拒んでいく。孤独になる。 そして・・・病んでいく。 一度崩れたら、面白いほど崩れていく。 それが、人間。

真っ暗な虚空の中に気がつくといた。さっきまで風は靡き、水は時々波紋を作った。時々、水が水溜りに落ちる音がするがそれもまた、確かではない。気を抜くと、自分が消えてしまいそうにもなる…

少年のポケットには「こいし」という親友がいた。曽祖父からもらった小石で、いじめられたり怖いことがあると励ましてくれるのである。 ある夏の日、少年はいじめっ子のようへいと一緒に、ト…

いい加減な性格の高校生は、ある日突然世界の管理者を名乗る少女により、なし崩し的に正義の味方になってしまう。そのために、平和な生活は音を立てて崩れて行った。 ――世界は、正義の味方…

両親がピアニストである宮下和音。彼もまたピアノを奏でる者の1人だった。しかし、両親との力量の差やコンクールで入賞できないというコンプレックスからピアノを弾くことが嫌いになっていた…

OLの能勢田橘音（のせだ・きつね）は誰にも言えない恐ろしい呪いに悩んでいた。それは満月の光を直接浴びると、アツアツの美味しそうなうどんに変身してしまう事である。しかもうどんの状態…

　竹の中から生まれた少女――かぐや。 　『運命の書』に書かれた己が未来を知り、それを当たり前だと捉え、自分は『幸せ』だと何度も思う。 　育ての親と和やかな時間を過ごし、月に行き、…

雨に濡れる夢を続けて見るようになった龍彦。ある日、偶然見つけた不思議な喫茶店。その店で人の夢に入れるという不思議な能力を持つ奏音と出会う。 「私は夢の中で何回も龍彦君に出会ってる…

新しい想区にたどり着いた調律の巫女一行。 そこはヴィランが大量発生していた。 数の多いそいつらと戦う中、笛の音を聞いた。 悲しげで、でも、楽しそうな音を。 ヴィランたちは戦い…

雨に濡れた異邦人と、バス停の下で。 ――1970年（昭和45年） ――神奈川県、鎌倉市 ――伊藤幸日 「どこにも帰る場所がないものを、旅とは呼ばないでしょう？」 　彼…