「見えない 短編」を含む小説

【KAC20228】用の短編です。 彼女は彼の事を愛している。 それが、たとえ他人から見たら歪んで見えているとしても、彼女は断言する。 彼を愛していると

終わりの見えない戦争。泥沼化した戦場で、心を失いかけていた私は、白い子猫を拾った。私は彼女に天使の名を与えた。

今年八十八のおじいちゃんは今日も元気に石頭でお偉いさんを殴ってます。

「明日、それは東京を壊滅させます。人智を超えた質量を持ち、海の底に姿を現すのです。あまりに大きいため、我々には海が膨らんだように見えるかもしれません。やがて、その怪獣が海底で足踏…

首を吊り、今まさに死が目前に迫る男の前に現れた“何か”。 それは、男性のようにも見え、女性のようにも見える。若い気もするし、老けている感じもした。 そんな“何か”から、男は願いが…

相方とも解散し、ピンとしても活躍できずにいたある日。 先輩から相方がいるフリをしてみせろ、という無茶振りをされる。そこで相方が幽霊という設定だったらと思いつく。 上手くいくはずが…

直感に従えば順風満帆な人生が保証される。自分の努力も選択も直感にはかなわない。なら恋人選びも直感に従うはず。

【KAC2022③】お題：第六感 学校中の男子を虜にする美少女が、放課後、僕以外誰もいない教室で何かを探していた…… ↓こちらのスピンオフですが、読まなくても大丈夫です＾＾…

男性アイドルユニット「ギルティー」のメンバーである司は人以外のある者にも推されていた。

男と女が崖の上にいる。女は崖下で渦巻く波を見つめ、男は水平線を眺めるしかできなかった。空は雲に覆われ、月も星も見えない。男の手はかすかに震えていた。

　小さい頃に大好きだった父が他界し、父の再婚相手だった義母と暮らしていた私、湊萌香は、実家を遠く離れた地で、毎日を暗く平凡に過ごしていた。 　灰色に見えた景色、惰性で生きる毎日…

小さな探偵事務所であくせく働く小林堂前《こばやしどうぜん》は、労力の割に儲けにならない心霊案件にあまり興味がない。 しかしそんな中でも時折やってくる依頼に対して、陰キャでコミュ…

【KAC2022「二刀流」参加作品】 彼女は真剣な表情で対象に向かい合い、迷いなく手を振るっていた。 その様子は、どことなく刀を構える侍のように見えた。 天才の絵に魅了された学…

とある田舎を走る小さな鉄道。この鉄道にはちょっと不思議なことがあるらしい。 数駅だけを結んでいる鉄道のため保有車両は１両編成が2本のみなのだが……そのうち1両の車両は乗る人によっ…

行き詰まった人たち 死ぬしかない人たち 希望のない人たち 他人事には見えない人たち どこか愛くるしい 自分に似ている人たち そんな彼らのお話

高校三年を迎えた桔津平（きっぺい）と谷中（やなか）は腐れ縁の同級生の臥竜（がりゅう）から昔からある怖いおとぎ話を耳にした。 初めは冗談で何とも思っていなかった桔津平が、その夜中か…

「キャメロン、きみとの婚約は破棄させてもらう」 　レイモンドは幼馴染で許嫁であるキャメロンにそう言い放った。 「レイモンド様、突然何をおっしゃっているのですか？　訳をお聞かせくだ…

※ブックショートアワードに応募した作品です。 誰もが知る物語に、こんな未来が待っていたとしたら―― リストラされた旦那、終わりが見えぬ緊急事態宣言、今は帰れぬ故郷と戻れぬ過去にか…

大学3回生の佐野樹は昼過ぎから酒を飲み始める。そして日が暮れた頃、家に食材が無ければ買い出しに行くという堕落した毎日を送っていた。 そんな、日々をただ消化する生活を僕は気に入っ…

一年前か、三年前か。それより前ということはないと思うのだが、とにかく、何年か前の話だ。 公園前の通りは、ゆるやかな坂になっていて、僕はそこをのんびりと歩いていた。 ふと、絵を描く…