「江戸（のよーな）時代」を含む小説

弘化二年、重追放中の浪人、木島尚之介のもとに公儀から遣いがやってきた。 依頼の内容は、天才カラクリ技師久松時右衛門がつくりだした『常夜燈』を賊の手から守れというもの。 金欲しさに…

徳川家康の養女として、津軽信枚に嫁いだ満天姫。 穏やかな夫は、自分を大切にしてくれてはいたが――。 Twitterの「＃歴創版日本史ワンドロワンライ」というタグで「側室」をテー…

江戸時代の公安か内閣調査室の様な位置付けの部署のお役人、伊達貴時は眉目秀麗ながらも剣の達人。 「侍ってえのは、刀抜いた瞬間から命のやり取りが始まるんだ。 全力で掛かって来た奴に…

銭で人を殺す始末屋稼業を営む次郎八は、心に負った傷から目を逸らす為、阿芙蓉（アヘン）と酒に溺れる日々を送っていた。 そんなある日、次郎八は武士の一団に襲われる親子連れを助ける。父…

暗い空に真っ赤な提灯が連なる。 綺麗な華の赤に見えるだろうか、 地獄の釜の血に見えるだろうか。 男は天国、女は地獄。 　ここは遊郭。男が集い、女を買う街である。 　ここに1人…

時は江戸時代享保。加賀百万石のお膝元で、翁の手元を熱心に見ては、同じように手を動かす若い娘がいた。御国染の美しい着物を作り出す翁。弟子、銀。質素倹約と命を出された時代に、華やかな…

あらゆる常識に対して反骨精神丸出しの主人公。 そんな時節、ふと見つけた常識竹に短冊をぶら下げた。 なんということでしょう！　常識がまた１つ減りました！ ↓前回の投稿↓ 『幸…

関八州とは「関八州取締出役」といって、幕府の直轄領、いわゆる「幕領」の治安を取り締まる役職だ。関八州とは今の関東地方の全てになる。その守備範囲が広域なため、正月くらいしか自宅に帰…

土方歳三と歩く武州多摩。 　

江戸の町奉行だった、暖才善右衛門。 哀れ真面目過ぎたが故に江戸を放逐され、人っ子一人居ない僻地の宿場町へと追いやられる。 そうしてたどり着いた誰もいないはずのその町で、善右衛門…

武蔵野文学賞投稿用作品です。

僕は陣内誠也。就活中の大学4年生。 100枚以上のエントリーシートを出したのに、就活中の会社からはことごく振られ、 ついでに彼女からも振られ、しかも何の因果か江戸時代まで飛ばされ…

ショートショートのお題「あじさい」の作品

幕末の江戸。混沌とする世情のなかで、世を騒がせた盗賊がいた。 あれは義賊か悪党か。男か女か。性悪猫か情けの菩薩か。 お役者小僧菊之助の、短くも激しい生涯を追う。 ＊オムニパスの…

子どもみたいな人だ。 七歳の周三郎はそう思った。 その男は、無邪気な少年のようであった。 《浮世絵師：歌川国芳・河鍋暁斎（師弟）》 2020年5月1日～6月1日 歴史創作企画…

ある夏の日、ある見世の新造は、開け放った戸の向こうに耳を澄ます。間夫を作った罪で仕置き小屋に入れられた姐さんの悲鳴すら聞こえなくなってから、もう何日も経っていたから。

宮本武蔵と佐々木小次郎。 ともに無敗を誇る２人の剣豪が、巌流島で相まみえる――！ 「おのれ宮本武蔵！　貴様まさかこの大一番に遅刻するとは、さては臆したか！　このうつけ者めが！…

地方都市の高校一年生、武田葵。ある日、授業をサボって体育館の倉庫でひとり遊びをしていると、いきなり四百年前の江戸時代に飛ばされてしまった。 お調子者のモロー、博識な具伍とともに…

江戸時代に物売りのひとつとして実在したどじょう売り。ある日、一人のどじょう売りが長屋を流していると、夫婦げんかに出くわします。ひょんなことから仲裁に入るものの、不運などじょう売り…