「第10回角川キャラクター小説大賞」を含む小説

あがり症のギタリスト城島健太郎が、浄書講座の講師の仕事を終えて自宅に帰ると、娘しかいないはずの部屋に、見たことのない老人の姿が、その老人は20年以上前の亡くなった、世界的なギター…

※書き直し中です　2024.10 ある夜、言われた。 「あなたは死にました」 「あなたは罪人です」 突然の宣告と、現れた男たち。 「生還したければ、己の過去にさかのぼり、その罪…

呪われた島に、王の娘として生を受けたお姫様セレネ。 彼女の生き様は高貴な血筋にそぐわないものだった。 風を切り、獲物を捕らえ、逃がさず咬みつき、王宮に戻ってくる。 そのよう…

桜が闇世を白く舞うある日。 俺は、美しい鬼に出会ったーー。 人が死ぬ予想を「視る」ことができる青年・日暮件は、ある日トラブルに巻き込まれているところを通りがかった青年に助けられ…

　各地の戦争で活躍する戦略軍機兵器ＦＷＢ、通称ウォーク。その制御ユニットを製造する八百竜エレクトリックに勤める水岡しのぶ、三十歳は、品質管理課に所属していた。 　水岡の仕事は出荷…

高校の先輩・叶芽の勧めがきっかけで多恵が務めることになったのはデイサービスハレル屋。在宅生活ができなくなり施設入所をすることになった今田敏子さん、田舎から長男夫婦に呼び寄せられ…

九条 碧海（くじょう あくあ）は幼い頃から亡くなった人の想いの塊、すなわち幽霊と会話する能力を持っていた。 気になる女性がいたとしても、女性たちに憑いたモノが見えてしまうというそ…

スバルは、ドイツ人の翻訳家。スバルの元に日本の映画監督が訪れる。 理由は、教科書にも載るスバルの祖父の木ノ下光生の人生を映画を制作したいとのこと。 光生は、どんな人物で、どんな運…

　世界に魔法と知恵をもたらした神の一族――その末席に籍を置くオリヴィアは特段秀でた才能のない「普通」の少女。神の血を引きながらも「普通である」ことを母に責められ、父親が失踪した家…

「……わ、わたしたち、正真正銘の、敵になったってこと？」 　輪野村には、犬猿の仲である魔術師の一族、三日月一族と桜一族が暮らしている。妖怪退治の依頼を取り合ったり、決闘をしたりし…

生まれつき色の判別がつかない色盲を患っているダイキは、父親に紹介されたアパレル会社でアルバイトをすることになったた。雇い主となったのはなんと同い年の女社長。天才的な色覚を持つ彼女…

誰もに才能が与えられている世界。 他人と比べて自分の才能はちっぽけで役立たずだと思っていた月詠光。 しかしある日突然、謎の事件がきっかけで、100人分の才能の蕾を譲渡され…

「……なあ、香帆。お前校内新聞のネタで、七不思議調べてるって聞いたけど、それ本当か？」 　幼馴染の聖は、休み時間に真っ先にそう口にした。香帆は不機嫌になる。最近の聖はどうにもお…

触れた者を死に至らしめる黒い血と、触れた者のあらゆる傷病を治す白い血を持つ人間がいる世界。 後天性の黒血である十五歳の少年カルマは、黒血の研究をする叔父のもとで幼い頃から軟禁生活…

高校一年生の池本カラスウリは、その変わった名前のせいで、幼少の頃から周りの者たちにからかわれてきた。 高校に入学してからもそれは変わらなかったが、ふとしたきっかけでお笑い研究部に…

　祭りが近づく山奥の星降る町・石雪へ行商に出かけた神社育ちの登与は、実は天狗だという押しかけ女房と共に行方知れずになったと言い伝えられる刀鍛冶らしき男が現れては消える廃屋に滞在す…

天国は現世で蓄積した魂の穢れを取り祓い、再び現生に転生するための「魂の再生システム」として存在する。天国は地球と並んで浮かぶ双子の天体で、地球とは逆方向に自転するため時間が戻り身…

　そこは架空の大正風異世界にある、大日本帝国。国を治めるごく少数の華族は、その九割が吸血鬼だ。だが、多くの平民である人間はその事を知らない。世界は吸血鬼が治めているが、そのことを…

十歳の頃から八年間王太子殿下の婚約者候補だったマリアベルは、正式な婚約者の発表まであと一年という頃、両親と嫡男の弟を不慮の事故で失う。 スワロセル公爵家は叔父が継ぎ、家族の思い出…

安アパートの隣人、顔を合わせることもないような関係でしかなかった。 偶然と必然の重なりから出会い、共に食事をするようになったことから始まる３人の時間。 お互いを知る中で生まれ…