「指先 短編」を含む小説

　足してゆくだけで創る美しさは、容易に手に入る。資金さえあれば良いからだ。 　どんなに私が醜くたって、どんなに私に価値がなくたって、私の指先はこんなにも美しい。お金を払って得た…

ASMRを普段まったく聞かない人間が、コンテストのために試験的に書いてみた作品です。 【登場人物】 秋崎ノドカ：ちょっぴり不思議な能力を持つ高校生 レン：↑の幼馴染み なお、…

これは私がポイント評価や感想を送ったことにより、彼をときめかせてしまったお話である（意訳）

　円谷 真澄(つぶやら ますみ)、高校二年生。身長百八十五センチ。無駄に人目を引くこの長身がコンプレックス。 　背が高いのに気が小さくて臆病な僕は、人と目を合わせることが苦手。い…

　放課後の教室に残っていた、名前も知らない同級生。 　ボロボロにくたびれた数学書のページをめくるその子の指先は、不自然なほどに綺麗だった。 ＊ 　8000字程度の短編です。

冷め始めた珈琲と、悴む指先に煙草を添えて。プレパラートに今日も私を乗せよう。

シエル・メイヤーズは没落した貴族の令嬢である。 シエルは天性のピアニストであり、そのピアノの音色を聴いた者は誰もが心を奪われた。 しかし、家計のため、政治のためにピアノを弾き続け…

クラス替えの朝、僕の後の席にいたのはヤバいと噂される「上杉みなも」だった。妄想と一人遊びを愛する少女と彼女の恋愛成就になぜか奔走させられる僕のちょっとエロありラブコメ短編（性描写…

魔術というのは奥が深い。言語、歴史、数学、地理、伝統………どれを取っても、魔術ほど広義でないし、その知識量は秤にかけることも烏滸がましい。 いや、いっそ愚かと言える。 私は、決し…

【私は赤く染まった自らの足先を見る。ある程度乾きつつあるその塗料は一部が皮膚に付着している。指の腹で軽くこすってやると、まるで割引シールが剥がれ落ちるみたいに若干の掠れを残しなが…

トントンカラリ、トンカラリ―― その音が出会わせたのは、至上の美を紡ぐ傷だらけの指先。 傷付けることを恐れて、それでも翼を広げて翔けた……ここにいる、と伝えるために。

妬ける指先。 ガラス細工の爪。 背中に流れる血が、わたしをそうさせた。

掌にも満たない指先ほどの短い、変な話ばかりを雑多に放り込んでいる箱。各話の繋がりは一応ないので、どれから摘まんでも大丈夫です。※ブログにも一部同じもの上げています。

夏の教室。

『星屑ノスタルジア』という企画（https://wonmaga.jp/project/autumn2014/index.html）に参加したときの三題噺です。 「忘れ物」「さざめ…

短編です。黒い魔女と犬と少年と。

「「正解」はきっと追い続けなければならない」のかもしれません。 世界は、「疑問（問題）をなくすことを是とする」国家の集まりです。 そして、「賢職者」という世界国家制度が存在し、…

オリオン座流星群の夜、少年はお姉さんとの輝ける未来のため、星に願いをかける。 【Twitter企画タグ：#三題茶会】 お題 ・オリオン座だけが見ていた ・風花が舞う ・かじかむ指…

短編です。 エブリスタに投稿していた作品です。