「それでも消えていく」を含む小説

泡のように消えていく今……過去となったらもう二度とその今にはさわれない。と言っても未来はそもそも見えないのでさてどうしよう？ まあ生きるように生きるしかないかな……。そんな些細…

夜、彼女は手持ち花火を持ってやってきた。彼女から離れてしまった僕は、彼女が離れることを悲しく思う。花火と共に消えていく時間。二人の行く末は……？ ※｢小説家になろう｣にも掲載

彼女が不治の病になった。 治すためには全身を機械化する必要があったが、脳も機械に置き換えていくため、手術をするたびに彼女の記憶は消えていく。 俺が彼女のために出来ることは、何なの…

日常に埋もれて消えていく、漂う思考を言葉に託して。 詩という墓標にしたためる。

140文字のツイッター散文。 それはあっさり消えていくもの。 この形式でさえ消えていく。 でも、ちょっとだけ残してみたいものもある。 そんな言葉を集めてみます。 ちょっとだけ心…

10年前の夏、清水深青はすべてを失った。 2008年7月7日・新内県白羽市某地区。 それは、突然の出来事だった。 白と黒の二つの光による大規模な衝突が市街地で発生。 衝突は一…

僕に関わった人はみんな消えていく。そんな日常に耐えられなくなった時、君は現れた。

2026年 人の液状化が始まった。 次々に人が液状化していき、半年を待たずに交通網、政府機関等の停止。 どうして人が消えるのか、現象の原因を究明することも出来ず、することが出来る…

　その“狐”についての全てを知る者は、今となっては誰一人として存在しない。一夏の夜の夢の如く現れ、そして消えていく御伽話のような存在。出会った者が語るその姿は共通性があまりなく、…

野咲乃々(のざきのの)は完璧を絵にかいたような少女だった。明るくて、優しくて、気遣いもできて、気の利いた返しもできる、そういう女の子だった。眩しくて、いつも光の中にいた。彼女の中…

俺はある時、友達が出来た。だが、そいつは元々いなかった存在となってしまった。それは俺の能力【俺と友達になった人は消える】が引き起こした現象だった。 また、俺は【相手の目を見たらそ…

山鳥紗菜は雪が降り続ける街で、雪になって消えていく和菜の姿を呆然と見つめていた。和菜だった雪は、綺麗に並べられたレンガ調のタイルを濡らしていく。残された紗菜の瞳には、一人の女性が…

　世界に五台しか存在しない、人間を超える知能を持つとされる特Ａ級機械知性のうち三台が共同で開発した仮想世界【アル・セ・テワ】。 　その世界を現実の人々が体験するためのツールとして…

物語は、黒川の流れを眺めている「アサヤ」が「方丈記」をひそかに口ずさんでいる静かな風景から始まる。 そこで走り屋のキャップ「サンタマリア」のヒロコとであう。アサヤはヒロコたち…

　友達に誘われてそのまま。理想の自分であるために。ダンスとライブは最強だから。自分が自分であるために。音楽が大好きだからーー。 　始めた動機も、生い立ちも、考え方も違う、ただの他…

　この国の資源は尽き果てました。 　人間は、新しいエネルギーとして龍に目をつける。龍を狩るのは、子どもの仕事。狩子と呼ばれる彼らは、日々龍を狩るために、山を駆ける。 　新人狩子…

蛍。夏の世の夢。儚く悲しく光っては消えていく。最後の一瞬まで微かな光を照らしている。まるで生きたいと叫んでいるように・・・。時代設定は鎌倉時代。戦乱の日本では、毎日多くの命が消え…

僕には昔から、僕にしか見えない友達のような人がいる。 彼女はいつも前触れも無く僕の横に現れて、僕が帰る場所を見つけると音も無く消えていく。 歩いている時にしか会えない彼女。会…

どこかの街で聞いた話・その３ ポエムっぽいショートショート。というよりやっぱりポエム？ 私は、黙って消えていくの。 ねぇ、あなたは私がいなくなったことに、いつ気が付くのかしら？…

ノアは数いる警官の中で、ヒーローと呼ばれる活躍をしてきた。人質を救い、犯人を射殺して、そうしてヒーローと呼ばれるようになった。 だがノアは最近、ひとの顔がわからない。何を言われて…