概要
雪が降り続ける街、私は彼女と出会った
山鳥紗菜は雪が降り続ける街で、雪になって消えていく和菜の姿を呆然と見つめていた。和菜だった雪は、綺麗に並べられたレンガ調のタイルを濡らしていく。残された紗菜の瞳には、一人の女性が映っていた。
※小説家になろう同時掲載
※小説家になろう同時掲載
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!瓶の中に、世界もあの人も閉じ込めて。
人々が突然雪になって消失してしまう現象が、日常になった世界。主人公は、姉が目の前で雪になるのを目撃してしまう。そこに突如女性が現れ、姉だった雪を集めていく。主人公の悲しみも、思い出に浸ることも、無視ような女性は、「姉」を小瓶に詰めて渡してくれた。そう女性もまた、大切な人が雪になってしまっていたのだ。
主人公は女性の家で、テラリウムという世界を知る。それは瓶などの中に、世界を閉じ込める作業だった。そして二人が向かった先は――。
現実の世界とテラリウムが巧く重なって見えて、作者様の世界観の作り方がとても良かったです。また、人が突然雪になって消えるという設定も、死とは別の離別を表現するの…続きを読む