「眺めた」を含む小説

　高校2年生の夏、佐藤陽菜はいつものように放課後の教室で過ごしていた。 　クラスメイトの須藤瑞雪を眺めながら、物思う。 　友人ですらない二人のプロローグ。 　その一日がどうあろう…

【KAC20233：ぐちゃぐちゃ】参加作品。 陽来留国物語《ひくるこくものがたり》・緋衣様逸話《ひいさまいつわ》・参】 真白（ましろ）が六歳になった頃、陽来留郷（ひくるのさと）で…

シュリーはずっとこんな日常が続くと思っていた。 アレクと一緒に手を繋いで、庭園を走ったり、花を眺めたり、菓子を食べたり。 しかし、ある日からアレクがシュリーの屋敷へやってくること…

【KAC2023「ぐちゃぐちゃ」参加作】 それに気がついたのは、就寝前にスマホの写真フォルダをなんとはなしに眺めている時だった。

二人の幸せな笑顔を眺めながら、私もハンバーグを頂く。しっかりした肉質感と共に、今あるこの幸せを、じっくり噛み締めた。

少女の部屋へと招かれた男子。並んだぬいぐるみたちに興味を惹かれ、それらを眺めているうちに或ることに気づき……。

ぬいぐるみのくまはずっとお店のショーウィンドウから外を眺めている。 気に留めてくれる人はいるけれど、誰にも買ってはもらえない。 色褪せたくまが幸せになる話。

雨上がりの朝、僕は君を写真に写した。 元プロカメラマンとして活躍していた雨露昴は、カメラマンとして最後の写真を撮るために、大分県の金鱗湖へ来ていた。そこで、水面を虚ろに眺めていた…

　全く見向きもされない“私”。ずっとポツンと一人で、ガラスの向こうを眺めてる。誰か気にかけてもらえないでしょうか…？ 　ああ…、隣りの人が羨ましい。 　

【あらすじ】 　私学文系の雄と評される一方、多彩なサークルの存在することで知られる九隅大学。浪人の末にこの大学の学生となった三摩律は、「巣ごもり」ですっかり弛んでしまった身体を鍛…

私の名前は北条沙月。クラスでは目立たない方の女子だ。 如月君と六木君。彼らはクラスで目立つ方の男子だ。 タイプは違えど顔の良い二人は仲良し。親友の弥生は二人の絡みをネッチョネチョ…

5月の蒸し暑い夕方。 放課後、先輩と寄り道をして休憩中。 自然を眺めていたら、先輩に虫が好きか質問された。 僕はそれに答えた。訊かれてない事までも。 それを聞いた先輩は何…

田舎のショッピングモール、映画の上映時間までの待ち時間潰しに立ち寄った本屋であれこれ喋ったり本棚を眺めておすすめの一冊を探したりする話です。

見果てぬ星の眺めかた 今日も何かをやってみたい。具体的には？ 何かやってみたいだけ。たとえ結果が散々なものであっても。 『失敗なんてしていない。うまくいかない方法を、また一つ…

僕にはどうしても今年のうちに撮っておきたい写真がある。 目的の景色を求めて、今日も自転車を漕ぐ。 クロノヒョウさんの企画 「今日の天気はダイヤモンド」 2000文字以内 ht…

自主企画　同題異話・２月号「花が咲くまで初見月。」参加　花が咲く日が来るまで月を眺めている人を肉付けしていったらこんな人になりました。「いかに不遇でも、天を恨まず、また人をとがめ…

主人公は同じクラスの海野愛梨に好意を寄せていたが、何も行動を起こさずただ眺めているだけの生活を送っていた。 ある日謎の女性から『もしも好きな異性と付き合ったらこうなりますっていう…

　変容した世界に佇んでいるのはぼくひとり。ヒトは変わり、街は変わり、眺めは変わる。もうこの街には普通の人間のスピードで歩いている人間はいないかもしれない。もうこの街には普通の人間…

実験のつもりです。したがって、結果は分かりません。文字を読むのが苦手だから、本は嫌いだという人もいますが、本は、その形だけでも面白いし、持っているだけでもわくわくするし、印字され…

勇ましくて賢いものが好きな鳴葉は、自分もそうありたいと思っている狼だ。 そんな鳴葉が『ウサギの庭』で見かけた黒狼は、雌ながら鳴葉にとって理想ともいえる存在だった。 ある日、鳴葉は…