夢でも現実でもとても愛される話

ハイブリッジ

第1話

 俺には好きな人がいる。


 同じクラスの海野愛梨うみのあいりさんだ。美人でスタイルも良く、誰にでも優しくて好きにならない理由がない。


 俺以外にも海野さんのことを好きだという男子は五万といる。


 海野さんを日々眺められることは俺の何もない日常の数少ない楽しみだ。今日も綺麗だなあ。


「ねえねえ海野さん。今日帰りにカラオケに行くんだけどさ良かったら一緒にどう?」


「ごめんね。今日はちょっと用事があって」


 陽キャが海野さんに断られた。ざまあ。


 でも正直羨ましい。俺も海野さんとあんな風に気軽に話しかけられたら……。


 海野さんと同じクラスになった時は飛び跳ねて喜んだが、俺に話しかける勇気はなくただこうやって眺めているだけの日々を過ごしている。



 ■



 <下校>



「はあ……」


 今日も何もない一日だったな。


 もし海野さんと付き合えたらこの灰色でつまらない生活もバラ色の幸せな生活になるのだろうか。いやなるに決まっている。だって海野さんと付き合えるのだから。


「……はあ」


 あり得もしない妄想に再びため息が漏れてしまう。


 早く帰ってゲーム実況の動画でも漁ろう。


「そこのお兄さん」


 後ろから声をかけられた。振り向くとスーツを着た女性が立っていた。姿勢が良くて立ち姿がとても綺麗だ。


「俺ですか?」


「うん。面白い話があるんだけど聞いていかない?」


 この話の切り出し方はとても怪しい。こういう人には関わらないようにって学校や両親から口酸っぱく言われている。


「えっと……すいません今急いでいるので」


 早くここから離れよう。


「君の好きな人と恋人になれる体験が味わえるよ」


「えっ」


 思わず足が止まってしまう。


「君の好きな海野愛梨さんとの恋人体験ができるって言ったら私の話を聞いてくれるかい?」


「ど、どうして海野さんのこと……」


 なんでこの人は海野さんの名前を……てかなんで俺が海野さんのことが好きって知っているんだ。


 この人とは今日が初対面だし、そもそも俺が海野さんが好きだってことは誰にも言っていない。


「君は悩んでいるね。華の高校生活がこのまま何も面白いこともなく終わってしまうのではないかって? 海野さんと話すこともできないまま眺めるだけで終わってしまうのではないかって?」


「……あ、あなたは何者なんですか?」


「私? 私は悩める若人わこうどの手助けをするのが趣味な社会人だよ。そうだね……気軽に空そらさんって呼んで」


「空……さん」


 少ししか話していないがこの空さんという女性は詐欺師とかではないように感じた。なんでかわからないけど。


 空さんは俺の方へ近づいてくるとポケットから小瓶を取り出す。


「じゃーん」


「なんですかこれ?」


「これはね私が作った夢のような薬さ」


「夢のような薬?」


「そう。これはね『好きな異性と付き合ったらこうなりますっていう未来を夢で見ることができる薬』なんだよ」


「は、はあ……」


「その顔……信じてないよね?」


「そ、それはまあ信じるわけないじゃないですか。そんな変な薬」


 そんな頭の悪そうな薬あるわけない。やっぱり怪しい人だった。


「じゃあ特別にタダでこれあげるよ」


「えっ」


「騙されたと思って飲んでみな。君と海野さんが恋人になった夢が見れて、イチャイチャできる最高の未来が体験できるから」


「……」


「飲めば君は一歩踏み出せるかもしれない」


「一歩踏み出せる」


「そう。この薬は君の行動に起こしたいって思っている気持ちを後押ししてくれるものだよ」


「………」


「夢を見た後に現実でも海野さんと恋人になるために何かしら努力を始めるかもね。今のなんとなく終わっていく何もない生活より何億倍もいいと思わない?」



『俺も海野さんとあんな風に気軽に話しかけられたら……』


『もし海野さんと付き合えたらこの灰色でつまらない生活もバラ色の幸せな生活になるのだろうか』



「……この薬、本当に僕がいただいてもいいですか?」


「もちろんだよ」


 空さんから薬を受け取る。


「いい? 薬は寝る前に飲むんだよ。これは約束ね」


「わかりました」


 …………俺は何かきっかけが欲しかったのかもしれない。背中を押してくれるきっかけが。


「あ、あの……もし体調に何かあったら訴えますからね」


「構わないよ。私は明日も明後日もここでこの時間に待ってるから」


 微笑みながら俺に手を振る空さん。


「……ありがとうございました」


 空さんに頭を下げ、その場を後にした。




「ふふっ……。どういう風に進んでいくのか楽しみだな」




 ■




 <羽田野の部屋>



「……よしっ」


 お風呂も入って歯も磨いたのであとは寝るだけ……。


 空さんからもらった薬を手に取る。


「…………」


 ま、まあせっかくタダでもらったし、もし変な薬でも学校休めるし、あの人から慰謝料を貰えばいいだけだから。


「ごくっ……んっ…………苦っ」


 口に入れた時はとてつもなく苦かったけど徐々に甘くなってきて飲み切るまでに酸っぱいのと辛みも襲ってきた。なんだこれ。


 飲んだ後ベッドに横になるとすぐにボーっとしてきた。効くの早過ぎでしょ。こんな即効性があるの危なくないか。やっぱりヤバい薬だったに違いない。騙されたんだ。


 吐き……ださない、と……だめ……だ…………もう、ねむっ……………。




 ■




 <???>



「羽田野くん」


「……んっ」


「羽田野くん大丈夫?」


「え?」


 顔を上げると目の前には見慣れた風景が広がっていた。


「ここは……教室?」


 さっきまで自分の部屋で……そうだった。これは夢だ。


「もう放課後だよ? さっきから声掛けてるのにボーっとしてるし」


「う、海野さん?」


 俺に声を掛けてくれていたのは海野さんだった。


「なんでそんな他人みたいな呼び方なの? 彼氏なのに」


「か、彼氏?」


「うん。私は君の彼女だよ。今日で恋人になってちょうど一か月」


「あ、ああそうだったね」


 ほ、本当に空さんの言った通りになっている。海野さんと俺が恋人になっている夢。


「本当に大丈夫?」


「うん大丈夫だよ」


「よかった。じゃあ一緒に帰ろ」



 ■



 <下校>



「それでねお母さんね──────」


 夢みたいだ。いや夢なんだけど。海野さんと俺が本当に恋人関係になっている。


 しかも夢なのにすごいなんか現実味があるっていうか夢じゃないみたいだ。


「聞いてる?」


「う、うん聞いてるよ。あのさ海野さん」


「なに?」


「なんで俺なんかと付き合ってくれたの?」


 夢ではあるが気になってしまったので聞いてみる。


「俺なんかって言わないで。私は羽田野くんのことずっと好きだったんだよ」


「えっ」


「覚えてないと思うけど私ね……羽田野くんに助けられたことがあるんだ」


 俺が海野さんのことを助けたことがある?


「入試の時にね筆箱忘れちゃってさ、もうただでさえ入試で緊張してたのにもうパニックになってた時に海野くんがシャーペンとかを貸してくれたの」


 お、覚えている。それは夢じゃなく実際にあったことだ。


「お礼を言わないとって思ってたんだけど中々言えなくて。お礼を言うチャンスを見つけるためにずっと海野くんのこと見てたの。そうしたら海野くんのことを好きになってたんだ」


 あの子が海野さんだったなんて。……いやこれは夢だった。


 もしかしたらあの助けた女子生徒が海野さんであって、それきっかけで付き合えたらっていう俺の願望がこうやって夢に出てきているのかもしれない。


「だから羽田野くんから告白された時はもう本当に嬉しかった。心臓が口から出ちゃうんじゃないかって思っちゃったよ」


 頬を赤らめている海野さん。普段の何倍も可愛く見える。


「私ね今すっごく幸せなんだ!」



 ■



 <授業>


 夢の中で数日が経過した。こんな幸せな夢なら覚めなくていい。覚めないでほしい。


 目を覚ましたら空さんにお礼を言いに行かないと。あとこの薬絶対に買おう。お年玉を切り崩してでも絶対に買う。


「羽田野くん」


「は、はい」


 突然声を掛けられたので驚いてしまった。声の主は隣の席の山本さんだった。


「ごめんね。教科書忘れちゃったから見せてもらってもいい?」


「う、うん全然大丈夫」


「ありがとー超助かる。昨日弟とヒーローごっこしてる時に教科書丸めて遊んでたら忘れちゃってさ」


「はははっ」




「…………」



 ────────────



 <放課後>



 今日も海野さんと一緒に下校をしている。


「海野さん昨日のあのお笑い番組見た?」


「…………うん」


「落とし穴のドッキリのところ、めちゃくちゃ面白かったよね」


「…………うんそうだね」


 海野さんの表情が暗い。今朝はいつもの元気な海野さんだったのに。俺の話がつまらなかった……もしかして体調でも優れないのかも。


「う、海野さんどこか具合とか悪い? 大丈────」


「あのさ羽田野くん」


 立ち止まる海野さん。


「今日の5時間目、山本さんとすごく楽しそうに話してたよね?」


 5時間目……。あの教科書を見せた時間か。


「あれは山本さんが教科書忘れたから見せてただけだよ」


「へえ。山本さんって絶対に羽田野くんのこと狙ってるよね? だって羽田野くんすごく魅力的だもん」


「ね、狙ってるって……そんなことないよ」


「あるよ。私が羽田野くんの彼女なのに。私が羽田野くんの一番なのに。……どうして手を出そうとしてくるんだろう」


「う、海野さん?」


「あっ……ごめんね。なんかちょっとおかしかったよね」


 海野さんが近づいてきて俺の両手を握る。


「でもね私羽田野くんのことが本当に大好きで、羽田野くんが取られちゃうかもしれないって思ったらなんか心臓が締め付けられてるみたいになるの」


「だ、大丈夫だよ。俺こそごめんね。次は気を付けるから」


「…………」


 無言のまま握っている両手を見つめている海野さん。


「どうしたの?」


「こうやって羽田野くんを繫いでおけば誰にも取られないのにね」


「えっ?」


「ううん。何でもない」


 そう言って手を離すといつもの元気な海野さんに戻っていた。


「今日もありがとうね。じゃあまた明日」


「う、うんまた明日」


 さっきの海野さんちょっと怖かったな。



 ■



 <放課後>



 海野さんと一緒に帰る約束をしていたのだが、先生に呼び止められ約束の時間より遅れてしまった。


「ご、ごめんね海野さん。ちょっと先生に呼び止められちゃって」


「…………」


 海野さんに遅れてきたことを謝罪するが俯いていたままで顔を見せてくれない。かなり怒っているのかもしれない。


「何先生に呼び止められたの?」


「の、野田先生だよ」


「………………やっぱり女の先生だ」


「う、海野さん?」


「来て」


「えっあっ……ちょっと」


 手を引かれそのまま付いていくと海野さんの家の前に到着する。


「ここ……海野さんの家だよね」


「入って」


「いきなりお邪魔したら迷惑じゃ────」


「迷惑じゃないから。入って」


 有無を言わさず海野さんの圧に押され、海野さんの家にお邪魔する。


 家の中はとても静かで誰もいないようだ。家に入ると一直線に海野さんの部屋まで誘導される。


 部屋に入ると扉の鍵を閉める海野さん。僕と海野さん以外誰もいないのになんで鍵を閉めるのだろう。


「座って」


 言われるがままベッドに腰掛けると隣に海野さんも座る。


「あのね羽田野くん、私もう我慢できないかも」


「えっ」


 いくら夢だからってきゅ、急展開過ぎやしないか。


「両手出して」


「う、うん」


 緊張で震えながら両手を出す。


 ガシャン。


「な、なにこれ?」


「手錠。通販で購入したのがやっと届いたの。高かったから壊れないと思うよ」


 自分の手首に付けられた手錠を見て、さっきまでのウキウキしていた気持ちは一瞬で飛んでいった。


「て、手錠って……ど、どうして」


「だって取られちゃうから」


「と、取られる?」


「志村さんも山本さんも穂乃果ちゃんも健次郎くんも関さんも野田先生も……みんなみんなみんな私から羽田野くんを取ろうとしてるから。だからもう羽田野くんを外に出したくない。外に出たら危険だから」


「い、意味が分からないんだけど」


「そうだ。羽田野くんに似合う首輪も買ったんだよ。これも付けるね」


 い、今何が起こっているんだ。状況が全く整理できない。


 頭が混乱している間に海野さんに首輪も付けられてしまう。


「やっぱりすっごく似合ってる! 羽田野くんには赤が似合うと思ってたんだよね」


「う、海野さん!」


「なに?」


「これ外して」


「どうして?」


 僕の訴えに海野さんが心底不思議そうに首をかしげる。


「ど、どうしてって……これ付けてたら家に帰れないし」


「大丈夫。羽田野くんは今日からここに住むから帰る心配なんてしなくていいんだよ」


「な、なに言ってるの」


「お母さんもお父さんも半年くらい帰ってこないし、私と羽田野くん二人だけだから気を遣わなくて全然大丈夫だからね。食事も排泄も整容も……身の回りの事は全部私がやってあげるし」


「じょ、冗談だよね?」


「冗談? 嫌だな本気だよ?」


 部屋に置いてあった赤い袋を漁る海野さん。


「じゃーん見てみて! 足枷! これも高かったけど買っちゃった!」


 宝物を見せる子供のような笑顔で足枷を俺に見せてくる海野さん。


「ずっと一緒だよ。他の人になんて絶対に渡さない。羽田野くんは私のものだから」



 ──────


 ────


 ──



 ■



 <羽田野の部屋>



「はっ!?」


 見慣れた自分の部屋の天井が目に入った。体を起こして周りを見渡すと私物が机や床に落ちていて、昨日の状態のままだ。手錠も首輪を付いていない。


「ゆ、夢…………そっか。そうだった」


 よ、よかった。夢じゃなかったらあのまま海野さんの部屋に監禁されているところだった。汗がすごいし疲労感が半端ない。


「ちょっといつまで寝てんの! 遅刻するよ!」


 部屋の外から母さんの声が聞こえた。


「えっ遅刻? …………やば」


 時計を見てみるといつも起きる時間よりもかなりオーバーしている。


 寝起きの重たい体を動かして学校に向かう支度を始めた。



 ■



 <学校・放課後>


 あっという間に学校が終わった。今日はあの夢のせいで何も頭に入ってこなかった。


 帰りに空さんにあの薬について聞きに行こう。何が『好きな異性と付き合ったらこうなりますっていう未来を夢で見ることができる薬』だよ。悪夢を見せるの間違いだろ。


「羽田野くん」


「う、海野さん」


 帰りの準備をしていると海野さんに話しかけられる。


「あ、あのね……この後私の家で勉強会するんだけど良かったらどうかな?」


「べ、勉強会……」


「みんな来るし、テストも近いから苦手なところとか教え合ったりしてさ」


 昨日までの自分なら喜んで行っていた。でも今の自分は夢の中の海野さんがちらついてしまう。


「え、えっーと……」


「羽田野くんにも来てほしいんだけど駄目かな?」


「………………う、ううん。行くよ」


「本当に!? やった!」


 上目遣いの海野さんが可愛いくて断れなかった。


 ま、まああれは夢の海野さんだから。リアルの海野さんはあんなことはしない。


 あんな夢を見たのもあの変な薬せいだし。空さんに文句を言うのは明日にしよう。



 ────────



 <海野さんの部屋>



「じゃあ勉強会始めよっか」


「あれ? ほ、他のみんなは?」


「……うん。みんな急に用事ができたみたいで来れなくなっちゃって」


「えっ」


「だから今日は私と羽田野くんだけになっちゃった。ごめんね」


「そ、そうなんだ」


「私と二人だけは嫌だった?」


「ぜ、全然嫌じゃないよ」


「よかった。……いけない忘れてた。飲み物とお菓子持ってくるね。適当にくつろいでていいよ」


 笑顔でそう言うと海野さんは部屋を出ていった。


「…………ふぅ」


 夢の中だけど俺はこの部屋から出られなくなるところだったんだよな。


「…………」


 でもあれは夢だ。話していても海野さんはやっぱりいつもの優しい海野さんだった。手錠なんて持っているはずもないし興味もないだろう。


「はぁ……」


 ないない。あんな出来事がリアルでも起こるわけないじゃん。なんか勝手に不安になって、何もないのに気を張ってバカみたいだ。


 肩の力が抜け、なんとなく部屋を見渡してみる。


「あっ……」


 あの赤い袋……。ゆ、夢で見たものと全く一緒だ。こんな偶然あるのか。


 夢のことを思い出して一気に鼓動が早くなる。


 ゆ、夢の中だとあの袋から足枷を出してたよな。


「…………」


 申し訳ないと思いながらも袋の中を覗いてみる。


「うそ……」


 動揺して袋を投げ捨ててしまう。


 な、なんで!? なんで夢と一緒のものが入ってるんだ。あれは夢だったはずじゃないのかっ!


 そもそもこの部屋にはおかしな点がある。


 俺が夢で見た海野さんの部屋と間取り、家具の位置や種類……全部が一緒なのだ。


 海野さんの家にお邪魔するのはリアルだと今日が初めてなのにどうして……。


「なんで…………」


 い、いやそれよりも早く逃げないと……。もし夢と一緒ならまた監禁されてしまう。


「見ちゃった?」


「ひっ!?」


 後ろから海野さんの優しい声が聞こえた。


 首を後ろに向けたいのだが誰かに首を抑えられているかのように動かすことができない。身体中から運動もしていないのに汗が吹き出てくる。


「み、見てないです」


 咄嗟にウソをつく。


「ウソは良くないよ」


 ガチャン。鍵が閉められる音が聞こえた。ひたひたと近づいてくる足音が静かな部屋に響いている。恐怖で身体が硬直して動かすことができない。


「ジュースに入れた睡眠薬で眠ってもらってから使おうと思ってたんだけどなー。高かったんだよそれ」


 肩に小さな手が乗せられ、顔を近づけて俺の耳元で囁く。


「ごめんね。みんなが来れなくなったっていうのはウソなんだ。本当は誘ってすらない。だって羽田野くんと二人きりがいいのに部外者がいたら邪魔でしょ?」


 この状況が怖くて仕方ない俺とは対照的に海野さんの声は弾んでいた。


「私ね薬のおかげで気づけたんだ。今までずっと押し殺してきた自分の本当の気持ちに」


「く、薬?」


「うん。すごい薬なんだよ。飲むと誰にも邪魔されないで羽田野くんとずっとずっとずっと一緒にいられる夢を見れるの」


 肩から手が離れると今度は痛いくらい強く抱き締められる。


「う、海野さんその薬って──」


「あのね。羽田野くんに伝えたいことがあるの」






「ずっと好きでした。私の恋人になってください」






 終わり






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