「おまえ」を含む小説

　現代まで続く古い家系の多くは、繁栄に伴い多くの人々を犠牲にしてきた。しかしその見返りとして、一族には必ず「業苦」を負う者が現れる。その者達は人ならぬ外見を持ち、屍肉を喰らう鬼で…

またあいつがやってきた。奴は必ず現れる。何度追い返しても。

天文二一年三月、尾張の豪族織田信秀は四十二年の生涯を終えた。 家督を継いだのは嫡男、信長。 「尾張のうつけ者」との評判通り、葬儀場となった萬松寺へ粗野な格好で遅参した信長は、位牌…

出兵した弟・マウリリオの行方を尋ね、敗戦後の首都を訪れた画家のジャンマリア。彼が見つけたのは、視力と片足をうしない、損なわれてしまった弟だった。 高慢な長男と愛情深い末子、そして…

　万物の形を作り替え、有を有に変換する錬金術師の青年、エリンは、かつて勇者のパーティーに所属していた。しかし、魔王討伐への道が進み、装備が強力になると共に、やがて攻撃に役に立たな…

月猫に六年前書いたやつ。

「竜の爪は愛を知らず」ということわざがある。 時代を経て神から遠ざかった竜人には、人の愛はなく、ただただ肉欲があるだけ。 竜人の血に苦しむ流緒と沙地の国の女王沙羅との愛の行方は…

女の情念は恐ろしい。

　辺境の小さな村に住む少女、レテ。 　ある日、村を訪れたカラヴィンカが彼女に告げる。 　「おまえには『天上の歌声（ベルカント）』があるね。いずれ印を得るだろう」 　一生を自分たち…

「おまえはおれのものだ」 「おまえのためならば、私は万年だって生きられるとも」

トラックにはねられ、転生した先はやっぱりファンタジー世界。 そこで『ドラゴン追い祭』という、 危険で漢らしすぎる祭りへ参加することを強いられる主人公。 勝てば、なんでも望みが叶…

魔法使い見習いのカレッドは、日本から転移してきた女子高生チリコと出会う。肩までしかない髪、紺色の短いスカート、むきだしの太もも……「なんだ、娼婦か。かわいそうに。飯でも食うか？」…

あのハリー・ポッターに続くファンタジー超大作！ ベネディクトミドルスクールに通う1年生のマイキー・マックイーンは、クラスメイトのジャック・ジャッカルランドに給食のプリンを奪われ、…

めずらしい黒髪黒目、異国人の血を受け継ぐユウリは、たった一人で魔女の店を営んでいる。「人の不幸を食い物にする」という悪い噂のせいで、店を訪れる者など誰もいないはずだった。 そん…

もともと、国家機密や情報機関を厄年の時に経験したぼくが、 作家なら「天皇家の物語」を書けと宮内庁いわれて書いた物語である。 だが、「これはおまえの人生だ」とか、「いや、これは国連…

竜神の末裔が支配するという沙地の国。 異形ゆえに民に嫌われ、疎まれる兄・流緒。才気に恵まれ、愛される妹・沙羅。 二人の間にあるのは、果たして愛か、憎しみか……。　 これは、昔の…

狂い咲く花の下で泣いていた赤子を拾ったのは、西方の変わり者の皇子・東雲だった。はなと名付けられた少女は、やがて自ら刀を取り、東西の統一をめざす皇子のため、動乱の渦中へと飛び込んで…

僕はそれなりに本を読んでいるんだぞということを主張するために始めようと思います。遅すぎたかもしれない。多分レビューとしてはアテになりませんが、まぁ貴方が新たな本に出会うことの一助…

「カズマぁ、作者がぁ、また出番だってぇ、言ってますけどぉ」 「またって――前の話だってネタありきの単発勝負じゃなかったのかよ」 「わたしにもいまだにじょうきょうがはあくできていま…