厨二病少女の人助け挑戦日記

汐見千里

一日目 はじまりはアイスクリーム

夏休みも終わりに近づき、宿題の残りを気にしながらだらける今日この頃、

俺は、不思議な女の子に出会った。


−−うっわ、ラノベくさ……。何この書き出し……超恥ずいんだけどー。


えー、ごほん、まあ、コーラでも買おっかなーってコンビニ行ったら、眼帯と包帯付けた妙な女の子がいたわけですよ。当然、無視しましたけど? 案の定といいますか、お約束通り、俺はその女の子に、


−−アイス、ぶつけちゃいました(テヘペロ)。


おーいーーーーー! 何やってんだ俺ーーーー!

バカじゃねえの? 歩きながらアイス食うなよぉぉぉ!!!


「えっと、気にしないでください……じゃなかった。

運命が導きし我らが勇者様、どうか私たちの世界を悪の脅威から救っていただけませんでしょうか!(ドヤァ)」


「はぁ?」

「救って! いただけ! ませんでしょうか!」

「やだ」

「なんでですか! むー! こういうセリフと眼帯アーンド包帯があれば、男子高校生は食いついてくるというデータが……」

「いや、どういうデータだよ……」

「何はともあれ、私たちの活動にご協力願います!」

「なんの?」


「自己研鑽活動……?」


よし、帰ろう。俺は早急にその場から立ち去ることを決意した。


「あああああぁぁぁ! 待ってくださいっ! 怪しいものではなくてですね! その、迷える子羊ちゃんたちを華麗に救うお手伝いをと!」

「はぁ、とりあえず服着替えたらどうですか……? クリーニング代くらい出しますけど……」


「あっ!」


どうやらこの間抜けな少女は、アイスをぶつけられたことをすっかり忘れていたらしい。


「じゃあ! クリーニング代の代わりに、明日一日、私にください!」


……


「え?」


こうして、俺の夏休み最後の一週間は退屈とはかけ離れたものになった。


−−だから、書き方がクサイ。

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