「眼球」を含む小説

全部、愛。 行き過ぎた愛だったり偏った愛だったり特殊性癖だったりの話です。 「樹」 “吊り橋効果で目の前にいた人を好きになったが、本当に好きだったのは吊り橋の方だった”みたいな…

小説新人賞に応募しようと原稿用紙に向かう霧生一閃は頭を悩ませていた。 小説募集の標題は「最恐」。しかし、生まれてから一度も恐怖を体験したことのない霧生にとって無理難題だった。 …

美夜は隣の家に住む姉の決めた許嫁だった。 ---------- 第一回NTRフェスタ参加作品。 私には姉の決めた許嫁がいたんですよ。隣の家の子。そこだけリアル。引っ越したの…

美山翡翠は、生まれながに緑色に光る瞳を持った女性である。その症状は、近年になって研究が始まった「先天性眼球発光症」によるものだった。幼い頃から他人と違う自身に苦悩しながらも、彼女…

『メルディアは、マスターのことを愛しているのでしょうか？』 絡繰り人形という名のアンドロイドが戯曲の壇上にあがるようになり十余年。 戯曲演者をする一方で人形技師としても名高い芸術…

誰かを羨ましがるには、『いつだって』まだ早いのかもしれません。 人に見せている振る舞いと、その人の実際の心の内は乖離していることが多い。 とりあえずは自分にできることをこつこつと…

男の娘カフェで働いていたら、ファンに刺された！ 気が付いたら、赤ん坊になっていた。わーい、知らない天井だ！　って、お約束だな！？ これって転生って奴では？　しかも、ここって異世界…

セカイがどうしても綺麗に見えない、現実が地獄に見えてしまうという誰かにわかるわけもない苦悩を抱えた少女の話。 ノベルアップ＋でも公開しています。

君の眼球を採取して、手のひらで転がしたいんだ。 眼球性愛者の森野 甲斐は好みの眼球を求めて、渇望した日常を送っていた。 やがて高校生になった初夏の日。甲斐は保健室で理想の眼球を…

「水底に沈んだビー玉みたいだ」 　私が、今まで異性から言われた言葉の中で、一番印象に残っているのはこれだった。 恋をする私の眼球は、シロップのように甘い涙に包まれる。だから、あな…

　天使と悪魔の実在が証明されてから、およそ三十年、悪魔は虎視眈々と人間世界に干渉し、その魂魄を穢そうと企んでいる。それに立ちむかうのは、各国に設置された「天使庁」に所属する天使と…

とある強力な力を持った、一人の人間の死後。 遺体は 頭（脳）、胴体、右手、左手、右足、左足、両眼球にバラされた。 この世界ノ王が収集をかけた、王家の一族よ。この偉大なる遺体を皆で…

ゆったりしたジャズを聞きながらブルーライトを浴び続けた眼球で壁を眺めると、やけに平べったい体をしたペンギンの、どこにあるのかも分からない目と目が合った。

　半世紀前より、人類は怪我や病気を克服した。 　再生医療の速度は次第に秒単位に近づき、人体がバラバラになってさえ文字通り数秒で元通り。人の命が潰えることがなくなったどころか、障害…

突然異世界に転移させられた少年。ひとつだけ与えられたアイテムとともに、数々のデスゲームを乗り越えなければ死が待っている？ 少年に与えられたのは、手提げランタンのような大きさの入れ…

失踪した友人、アキを探すヒントとして、桜蔵と珪は、彼が造ったスーパーコンピューターチップ内蔵眼球型機械、Eyesroidのデータを追っていた。捜し出せ、盗み出せ、取り返せ！ハイテ…

「自分ノ触覚デ見サセテヨ、コノ世界ノ価値。写真ヤ言葉ダケデナク、コノ触覚デ」 　黒いローブで身を隠す少女は、老人にそう頼む。 　眼球代わりの、触覚を揺らしながら。 　変異体。…

三歳の息子がスケッチブックに何か描いていた。 「何描いてるの？」「ぐるぐる」 確かに黒いクレヨンでずっとぐるぐるしている。 「それなに？」「やみのぐるぐる」 そう言って顔を上げた…