作品の内容については他の方のレビューを参照されたい。
私が注目したのは、この作品は辛口批評系の自主企画にやたらとエントリーしているという事だ。
余程この作品に自信が有るのか、或いは叩かれても叩かれても、何度でも不死鳥の様に立ち上がれる強い意志の持ち主なのか?
確認してみるとどうやら後者であった様で、初期のコメントには結構辛辣な指摘が散見される。
しかし、時を重ねるにつけ指摘された事項を修正し、どんどんと成長していく様が見て取れた。この柔軟な姿勢は高く評価したい。
そして実際の出来栄えだが、たくさんの辛口批評家に研磨され、進化し続けた宝石の如き作品が「面白くない訳が無いだろう」とだけ言っておく。
全力で推したい作品です。キャラクターと内容が、とにかくいい。非常に面白い!
総文字数から考えると長編に該当すると思いますが、スラスラと読めるため、長編小説を苦手だと感じる人にもお勧めできます。
読み応え抜群の作品です!
本作品には、心地よいぬくもりを感じます。一日を終えてコンディションが悪くなっていたら整え、一日の始まりには心地よくも力強いパワーをくれます。本作品を、一日のうち、いつ読もうか。そう考えながら生活できるのは、とても幸せです。
縦書きでも横書きでも、どちらでも楽しめる。意図的に開けられた行間にさえ、作品の雰囲気を感じます。
書籍、電子書籍、どちらも欲しい!
本作品の書籍化を強く希望します。いつの日かカクヨムで好きな作品を購入できるようになるといいな。
私は本作品が大好きです。本棚に、この作品を並べたいです。
レビュー執筆者:戸﨑亨
主役は怖い顔のおじいさんと『化け物』となった少女。
この世界での『化け物』とは、化け物病と呼ばれる疫病にかかった人間のことを指す。腕や足など、体の一部が大きく変形し、見目が醜い姿へと変化する その上、悪化すると人を襲うこともあるらしい。おじいさんは人間だったころの記憶がない『化け物』少女と出会い、世界を見て回りたいという願いを聞き入れてから2人の旅は始まった。
今回紹介する作品は短編集となっていて、最初の1話を読んでからは、基本的にどの話から読んでも話の内容が分かるようになっている。
1エピソードは長いものでも15分あれば読めるほどに短く、それでいてその世界観に没入できた満足感を得ることができる。
主役のおじいさんは、先ほど怖い顔と言ったが読み進めるほどチャーミングな一面をのぞかせる。対して『化け物』の少女もまた、素直であるが故に、この老人との相性がそこそこ良く、奇妙な組み合わせ2人に始めは見えたとしても、そのうちそれが自然になっていくこと間違いなし。
そしてエピソードごとに出てくる『化け物』との掛け合いは、この話に一番の面白味となっている。
主役の2人が旅の中で、見た目、正確、特徴、様々な『化け物』と出会い、交流をしていく様子はとても微笑ましい。
一方で、作中では人間が化け物を見ると強制的に恐怖を駆り立てられるため、人間によって残酷な運命を迎える『化け物』もいる。そんな残虐な一面も垣間見えるのもまたこの作品が単なるほのぼの作品ではないことを印象付ける。
数々の出会いを体験できるこの作品を見ればきっと読み手のあなたも、一緒にこの世界の全てを見て回る旅人の気分になれるだろう。
ぜひ読んでみて欲しい作品である
おじさん(作中おじいさん)と少女との二人の旅路を描いたハートフル的ショートストーリー集です!
世界観的には、SF的な近未来で少し荒んだ感じがするけど、現代社会の感覚で描かれているので読みやすく、少しだけグロい描写があるけど、気にならない程度でまとまっています。しかも、そのまとまりとショートストーリーの内容がマッチしていて読んでいく内に世界観に引き込まれます!(断言)
初めは、世界観が掴みにくいですけど、2、3話読めばバッチリなので、独特な世界観に浸りたい人やハートフルなお話が読みたい方にオススメです。(七話まで既読)
さて、ここで終わらないのが私なのです!(キリッ)
雑感になりますが、旅路が主軸として書かれており、読み込んで見るまで意識しなかったのですが…
化け物バックパッカーって…
ルリルリの『ほんと、馬鹿ばっか…』の馬鹿ばっかにバックパッカーが見えてきて、おじさんと旅する化け物少女のカタカナ言葉で感情表現が豊かでないとことかが、ナデシコのルリルリに見えてきて…
ジッサイ、もうフードを被ったルリルリにしか見えなくなっちゃったんだよね。(作者様…ごめんなさい…)
『ほんと、バックパッカー』